AMD、ARM、Imagination、MediaTek、Texas Instrumentsがヘテロジニアス・システム・アーキテクチャー(HSA)財団の設立を発表

~ヘテロジニアス・プロセシング向けのオープンかつ業界標準の 統合型アーキテクチャーの構築を目指す~
~2つまたはそれ以上の異なるタイプのプロセッサーをシングルチップに組み込むヘテロジニアス・プロセッサーが、2011年度のマイクロプロセッサーの売上の約半分を占める 1
2012/06/13

AMD(米国本社:米カリフォルニア州サニーベール、社長兼CEO:ロリー・リード)は、本日、AMD Fusionデベロッパー・サミット(AMD Fusion Developer Summit:AFDS)にて、世界中のテクノロジー・リーダーが集い、ヘテロジニアス・システム・アーキテクチャー(Heterogeneous System Architecture :HSA)財団の設立を発表しました。HSA財団は、非営利団体として、ヘテロジニアス・コンピューティングにおけるオープンかつ標準ベースのアプローチの定義および推進を目的として設立され、共通のハードウェア仕様と広範なサポートのエコシステムを提供することで、ソフトウェア開発者が今日の最先端プロセッサーのメリットを活かした革新的なアプリケーションを容易に提供できるように支援します。 

AMDARMImagination Technologies MediaTek Inc.Texas Instruments(TI)が、HSA財団の初期の設立メンバーとなっています。これらのメンバーにより、今後シングル・アーキテクチャーの仕様の策定と、プログラミング・モデルの簡素化を推進し、ソフトウェア開発者が、CPUやGPUの特長をさらに活かし、ヘテロジニアス・プロセッサーにおけるパラレル・コンピューティング・エンジンの性能と消費電力効率を向上させる事に尽力していきます。

ヘテロジニアスのプログラミング・モデルを標準化することで、開発者は、より容易に、そしてよりコスト効率よく、拡大し続ける555億ドル規模のヘテロジニアス(別名「ハイブリッド」)のプロセッサー市場向けに、新たなソフトウェアを開発することが可能となります1。HSA財団は、過去に例を見ない優れたユーザー体験を始めとして、クラウドベースのデータ管理、ストリーミング、そしてセキュリティーの改善まで、次世代のソフトウェア・イノベーションの先駆けとなるべく支援をしていきます。

HSA財団の会長兼AMD米国本社フェローであるフィル・ロジャース(Phil Rogers)は、次のようにコメントしています。「HSAは、過去25年以上におよぶレガシー・システム・アーキテクチャーによる束縛から業界を解放します。HSAは、ソフトウェア開発者のニーズに正面から取り組むことを目的とし、高性能で省エネのソリューションを実現するために、共通のハードウェア・プラットフォームを設計しました。HSAは、PC、スマートフォン、タブレット、超薄ノートPC、また同じく、最新のコンピューティング体験をもたらす革新的なスーパーコンピューターやクラウドサービスの持つ新たな可能性を切り開いていきます。」 

HSA財団は独立系の団体として、将来に向けてコンピューティングの性能と省エネの改善に関心を持つ、コンピューティング産業におけるあらゆるプロフェッショナルに門戸を開いています。また、HSA財団は、半導体企業、プラットフォームおよびOSベンダー、装置製造業者、独立系ソフトウェア・ベンダー、学会、オープンソース開発者など、前向きな考えを持つ企業/組織を歓迎しています。HSA財団では、ヘテロジニアス・コンピューティング向けの開発ソリューションの提供を計画しており、開発者ツール、ソフトウェア開発キット(SDK)、ライブラリー、ドキュメンテーション、トレーニング、サポートなどにより、革新的なコンテンツやアプリケーションを利用できるように支援していきます。

AMD米国本社のヘテロジニアス・アプリケーション/開発者ソリューション担当バイスプレジデントであるマンジュ・ヘッジ(Manju Hegde)は、以下のように述べています。「昨年、AMDはHSAの設立を現実にするためのロードマップを大々的に発表しており、まずはCPUとGPUを組み合せてユニファイド・プロセシング・エンジンとして、ヘテロジニアス・プラットフォームのプログラミングを大幅に簡素化するアーキテクチャーを構築すると説明しています。そして今日、私たちは、HSAアーキテクチャーをオープン・スタンダードにすることにより、引き続き先頭に立ってヘテロジニアス・コンピューティングを推進し、広範な業界への導入に向けて注力しています。」

続いて、ARMのメディア・プロセッサー部門のフェロー兼テクノロジー担当バイスプレジデントのジェム・デイヴィス(Jem Davies)氏は、次のようにコメントしています。「グラフィカル・インターフェースはユーザー体験にとって非常に重要ですが、電力も消費します。オープン・スタンダードにより、開発者は電力効率を気にせずに、優れたグラフィックスを提供できるようになりました。ARMでは、HSA財団の設立を歓迎すると同時に、創立メンバーに名を連ねることを光栄に思います。ARMのヘテロジニアス・システムにおける豊富な経験により、ARM® Mali™ GPUやCortex™ プロセッサーといったARMの最新テクノロジーを活用して、適切なタスクに相応しいコンピューター・プロセッサーを開発する観点において独自のリーダーシップを発揮できるものと考えています。」

さらに、Imagination Technologiesのマーケティング担当バイスプレジデントであるトニー・キングスミス(Tony King-Smith)氏は、以下のように述べています。「Imaginationは、HSA財団の設立メンバーの一員になれたことを光栄に思います。私たちは、ヘテロジニアス・プロセッシング・アーキテクチャーは、将来のSoC(システム・オン・チップ)の設計において、拡張性、柔軟性、そして性能の面で基盤となることを常日頃から考えていました。OpenCL™、Renderscript Compute、Direct Computeといった業界標準のAPIを使ったオンチップGPUとCPUとの組み合わせは、この道程においてなくてはならない最初のステップであると確信しています。HSAのAPIとツールは、SoCシステムのエンジニアが次世代のコンピューティング・プラットフォームを構築する上で、高いレベルのAPIを補完します。HSA財団は、クロス・プラットフォームおよびクロスOSを提供し、ヘテロジニアス・アプリケーションのポータビリティーと最適化を支援します。私たちは今後、HSA財団の設立メンバーと緊密に協業し、マスマーケットに向けた高性能コンピューティングに役立つオープン・スタンダードを提供していくことを楽しみにしています。」

また、MediaTek本社の・テクノロジー・オフィス担当シニア・ディレクターであるチェンピン・ルー(Chien-Ping Lu)氏は、次のように説明しています。「MediaTekは、革新的なモバイル・アプリケーションの開発に関して、ヘテロジニアス・コンピューティングの潜在能力を非常に高く買っています。我々は、スマートフォン市場のメインストリームにこのテクノロジーをもたらすには、オープン・スタンダードがキーとなることを確信しています。私たちは、チップセットとプラットフォームのサプライヤーとして、スマートフォンのメインストリームを重視しており、今回AMD、およびIPパートナーであるImagination、ARM、TI、そして他の業界のリーダーと協力して、HSAをヘテロジニアス・コンピューティングのオープン・スタンダードとして普及させていくことを楽しみにしています。」

TIのLinux開発センターのディレクターであるマシュー・ロック(Matthew Locke)氏は、次のように述べています。「OMAP™ プラットフォームのスマートなマルチコア・アーキテクチャーにより、省電力で高性能体験を提供できるTIは、HSA財団の設立メンバーに相応しい企業であると自負しています。当社は、他のメンバー企業と協業していくことを期待しており、ヘテロジニアス・コンピューティングを、組み込み、モバイル、パーソナル、そしてクラウド・コンピューティングにおける標準プラットフォームとするため、普及活動に注力していきます。」

HSAおよびヘテロジニアス・コンピューティング・ソフトウェアに関する調査、開発、生産、製造、利用、販売の面においては、設立メンバーに加えて、コントリビューターやサポートレベルのメンバーも支援していく予定です。HSA財団のメンバーシップ・レベルや特典、あるいは組織への参加方法の詳細は、 www.hsafoundation.comを参照してください。

ご参考資料

  • HSAおよびHSA財団に関する詳細は、こちら
  • AFDS-Dでのフィル・ロジャース(Phil Roger)の基調講演のプレゼンテーションはこちら からご登録下さい

AMDについて

AMD(NYSE:AMD)は、お客様やパートナー企業と緊密に協力することに注力し、職場で、家庭で、そして遊びの場において、次世代コンピューティングおよびグラフィックス・ソリューションを牽引する革新的技術を提供する企業です。日本AMD株式会社は、AMDの日本法人です。詳細については、http://www.amd.com (英語)またはhttp://www.amd.co.jp/ (日本語)をご覧ください。

脚注