AMD、SeaMicro社の買収を発表

急成長中のクラウド・データセンター市場で、SeaMicro社の低消費電力・高帯域幅マイクロサーバー・ソリューションを展開
2012/02/29

AMD(米国本社:米カリフォルニア州サニーベール、社長兼CEO:ロリー・リード)は本日、エネルギー効率に優れた高帯域幅マイクロサーバーのパイオニア企業、SeaMicro社の買収に関する正式契約を締結したことを発表しました。契約金額は約3億3,400万ドルで、うち2億8,100万ドルが現金で支払われます。SeaMicro社の買収を通じ、AMDは今後、クラウド中心のデータセンターに対し、差別化されたサーバー技術とソリューションを提供します。SeaMicro社のファブリック技術とシステムレベルの設計機能がAMDに加わることで、動的なWebコンテンツやソーシャル・ネットワーキング、検索、動画など、急増中のワークロードに対応した、サーバーのビルディング・ブロック(基本構成要素)を提供することができ、AMDは独自のポジションを確立できます。

AMDのサーバー・ソリューションとSeaMicro社の技術が組み合わされることで、プロセッサーの幅広い選択肢と優れたプラットフォームが得られ、データセンターの複雑性、コスト、エネルギー消費量が大幅に軽減されると同時に、性能も向上します。AMDでは、両社の技術を融合させた「AMD Opteron™」プロセッサー・ベースのソリューションを2012年下半期中に提供する計画です。従来のサーバー事業に対しても、AMDのこれまでの取り組みが変わることなく、今後もこの分野に焦点を合わせて、投資を行なっていきます。

AMDの社長兼CEO のRory Readは、次のように述べています。「当社は、データセンター市場で、技術革新を生み出す企業として主導的地位を確立するための変革を推し進めており、SeaMicro社が当社の一員となることで、こうした動きはさらに加速します。SeaMicro社は、低消費電力サーバー技術のパイオニアです。AMDが誇るプロセシング能力と、SeaMicro社のシステム技術とファブリック技術、そして私たちの技術アプローチの組み合わせにより、AMDは、魅力的で差別化された独自のポジションを確立し、サーバー市場の急成長中のセグメントで攻勢をかけることができます。」

大規模データセンターやクラウド環境で、SeaMicro社の技術が大きな優位性を発揮します。IDCによると(注1)、クラウド・データセンターは、2015年まで、サーバー市場の中で最も急成長の分野になると予想されています。SeaMicro社の技術を採用した現行システムでは、従来型サーバーの4分の1の電力と6分の1の面積で、同一の演算能力が得られ、コアあたりの帯域幅は最大12倍になります2

大半のデータセンターでは、SeaMicro社の技術を活用することで、総所有コストを大幅に削減することができます。SeaMicro社の革新技術の中でも、最も注目に値するのが、スーパーコンピューター型ファブリックと呼ばれるもので、数千個のプロセッサー・コア、メモリー、ストレージ、I/Oトラフィックをシームレスに接続します。SeaMicro社のファブリックは、x86やARMなど、複数のプロセッサーの命令セットに対応します。現在のところ、SeaMicro社のソリューションは世界中のさまざまな拠点に導入されています。SeaMicro社の既存顧客のサポートを継続しつつ、AMDとSeaMicroの技術を組み合わせた新しいプラットフォームの開発を推し進めることにより、AMDのOEMパートナーが差別化されたソリューションを市場に提供できるようになります。

AMDが新設するデータセンター・サーバー・ソリューション・ビジネス・ユニットのゼネラルマネージャーに就任予定のSeaMicro社のCEO、Andrew Feldman氏は、次のように述べています。「クラウド・コンピューティングは、サーバーのワークロードと最適特性を変化させることで、データセンターのあり方を一変するものです。また、これによって、演算の経済的側面も大きく変わります。SeaMicro社の設立の背景には、サーバーの消費電力を大幅に削減しつつ、計算密度と帯域幅を向上させるという狙いがありました。そして今、AMDの一員となることで、私たちには、新たな市場、リソース、技術、規模のみならず、OEMパートナーと密接に協業することによってサーバー市場を根底からくつがえすという機会が得られます。」

本取引による、AMDの2012年の財務見通しへの影響はなく、2012年度の買収関連の損益は差し引きゼロとなる見込みです。本買収の現金部分については、既存の手元資金から拠出する予定です。

SeaMicro社―低消費電力サーバー技術のパイオニア

SeaMicro社(本社:カリフォルニア州サニーベール)は、2007年に設立され、現在の従業員数は約80人です。CPU設計、仮想化、スーパーコンピューティング、ネットワーキングなど、さまざまな技術分野で画期的な技術革新を生み出しており、Webティア、オンラインゲーム、検索、インデックス計算などの分野で使用される、スケールアウト型インフラストラクチャー専用の新たなサーバー・アーキテクチャーを開発しています。2009年には、アメリカ復興・再投資法の一環として、米国エネルギー省より、サーバー企業としては最高額となる930万ドルの助成金を受給しました。

AMDについて

AMD(NYSE:AMD)は、お客様やパートナー企業と緊密に協力することに注力し、職場で、家庭で、そして遊びの場において、次世代コンピューティングおよびグラフィックス・ソリューションを牽引する革新的技術を提供する企業です。日本AMD株式会社は、AMDの日本法人です。詳細については、http://www.amd.com (英語)またはhttp://www.amd.co.jp (日本語)をご覧ください。

脚注