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–  ITリーダーの約7割が、AIテクノロジによって作業効率が向上すると考えている一方、52%が必要なITインフラストラクチャを導入していないと回答 –

AMD(米国本社:米カリフォルニア州サンタクララ、会長兼CEO:リサ・スー)は本日、世界のITリーダーを対象に実施した新しい調査「AIの展望:IT部門はAI時代の到来に備えているか」の結果を発表しました。本調査によると、回答者のうち4人に3人が、作業効率の向上からサイバーセキュリティ ソリューションの自動化まで、AIがもたらす潜在的なメリットについて楽観的に捉えており、3人に2人以上がAIテクノロジへの投資を拡大していることが明らかになりました。AIが生産性、効率性、安全性を向上させる一方で、多くのITリーダーは、AIの導入ロードマップが整っていない点や、既存のハードウェアやテクノロジ スタックの準備が整っていないことから、AI導入の適切な時期について明確な回答を避けています。

AMDは、AIテクノロジによる業務の再構築、それに関するハードウェアのロードマップ、またAI導入に向けた課題を把握するため、米国、英国、ドイツ、フランス、日本含む世界のITリーダー2,500人(各国500名)を対象にグローバル調査を実施しました。その結果、セキュリティや従業員トレーニングに関する懸念はあるものの、すでにAIソリューションを導入している企業では前向きな効果が出ており、導入が遅れている企業では取り残されるリスクがあることが明らかになりました。AIの導入を優先している組織のうち90%がすでに作業効率の改善が見られていると回答しています。

日本も含めた主な調査結果

  1. ITリーダーは、AIのメリットを理解し、AIへの投資を強化している
    • 調査対象となった他の市場と同様に、日本のITリーダーはテクノロジ性能の向上(62%)、不正データアクセスの防止(60%)、プライバシー/セキュリティ(56%)に対するニーズを抱えている。
    • 日本の回答者の半数以上が、新しいAIテクノロジは効率性(54%)とセキュリティ検知(51%)に有効だと捉えている。
    • AIが進歩するスピードに対応して、世界中の回答者のうち2/3以上が予算を強化している。AI導入向けて予算を確保している日本の回答者は61%となっているが、これは調査対象となった5カ国の中で最も低いスコアである。日本と比較すると、ドイツ(79%)やフランス(76%)はAIへの投資により積極的である。
  2. AIの急速な進歩に対応するため、ITリーダーは5年後を目標に自社のAI設備を整理しようとしている
    • 世界中のITリーダーのうち97%はAIを理解しているものの、新しい自動化ソフトウェアの使用経験は限定的である。
    • 日本では、55%が自然言語処理アプリを使用したことがないと回答している。これは英国(59%)に次いで2番目に高く、またグローバル全体(52%)よりも高い結果となった。また、日本の回答者の50%はプロセス自動化ソフトウェアを使用したことがなく、これは調査対象となった市場の中で最も高い結果となっている。
    • 世界の回答者の44%(日本においては51%)が、自社でAIを完全に整備するには1~5年かかると回答している。
  3. AIは比較的新しいテクノロジであり、継続的に進化しているため、ITリーダーは導入に向けた明確なロードマップを描けていない
    • 日本のITリーダーのうち58%は、自社でAIを導入する準備ができていないと回答しており、これは世界平均の46%より高く、調査対象となった国の中で最も高い結果となった。
    • 世界のITリーダーのうち52%は、AIワークロードを効果的に処理するITインフラを持っていないと回答しており、日本は全市場中最も高いスコア(64%)となった。また、日本のITリーダーのうち、自社の技術スタックが強力なAIワークロードに対応できていると考えているのは47%にとどまり、調査対象となった市場のうち最も低い結果となった。
  4. すでにAIを活用しているITリーダーは、そのメリットを楽観的に捉えており、早期の導入に注力している
    • すでにAIを優先的に活用しているITリーダーは、そうでない回答者と比較して、AIに対するセキュリティ上の懸念が少ない(42% vs 67%)。
    • また、AIを導入していない回答者に比べ、企業全体の従業員効率(41% vs 86%)や業務モデルの効率性(40% vs 85%)も高い。
    • AIのメリットを楽観視しているITリーダーは、業界から取り残されないように積極的なAI投資を行っている(75%)。

企業向けAIコンピューティングの展望

AMDは、AIソリューションを導入する際に最適なコンピューティング プラットフォームを確保できるように、業界標準のオープン ソフトウェアと連携しながら、クラウドからエッジ、エンドポイントまでの製品ポートフォリオ全体にわたり、AI機能を搭載した最先端のソリューションの開発に注力しています。

今年、AMDは「AMD Ryzen™ 7040シリーズ プロセッサ」を発表し、一部のモデルでは「Ryzen AI開発者ツール」とともに、Windows Studio Effectsをサポートする「Ryzen™ AI Engine」を初めて搭載しています。このモデルは、現在ほかのx86プロセッサでは実現できない独自の体験を提供し、ノートPC上に高度なAI機能を直接搭載できるようになります。

モバイルPC向けのAI専用エンジンは、クラウドベースのAIを補完するもので、AIアプリケーションの業務導入に不可欠です。このAI専用エンジンにより、以下が可能となります。

  • AIモデルをローカルで実行することで、従業員にパーソナライズされた体験を安全に実現
  • ノートPCの電力効率を高め、従業員の生産性と接続性を向上
  • ノートPCで次世代ソフトウェアを実行することで、AIワークロード向けに全体的な帯域幅を拡大

オンプレミスのデータセンターでもAIワークロードを実行したい企業にとって、最新のインフラストラクチャを導入することは非常に重要です。データセンターを最新のAMD EPYC™プロセッサにアップグレードすることで、既存のインフラストラクチャに比べて、必要なラック数を最大70%削減することができます。

またAMDは先日、AMD CDNA™ 3アクセラレータ アーキテクチャをベースとするAMD Instinct™ MI300Xアクセラレータ(192GB)の詳細も発表しました。本製品は、生成AI向けの世界最先端のアクセラレータとして、生成AIワークロード向けに大規模言語モデル(LLM)のトレーニングや推論に求められる演算能力とメモリ効率を提供します。

ハードウェアを補完するために、AMDはデータセンター アクセラレータ向けAMD ROCm™ソフトウェア・エコシステムを通じて、オープンですぐに使用可能なAIソフトウェア プラットフォームを提供しています。

参考情報

  • 本調査の全文(英語)
  • AMDのAIソリューションの詳細
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  • 本プレスリリースは、2023年8月15日(現地時間)に米国本社で発表されたプレスリリースの抄訳版です。リリース全文は原文(英語)をご参照ください。

AMDについて

AMDは、ハイパフォーマンス・コンピューティング、グラフィックスと視覚化技術において50年以上にわたり革新をもたらしてきました。世界中の何十億人もの消費者、フォーチュン500企業、最先端の科学研究機関が、日常の生活、仕事、遊びを向上させるために、AMDのテクノロジを支持しています。AMD社員は、可能性の限界を押し上げる高性能で適応性の高い製品開発に注力しています。日本AMD株式会社は、AMDの日本法人です。AMDのさらなる詳細は、AMDのウェブサイトFacebookまたはツイッターをご覧ください。

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