重要な注記: 2026.1 における AMD Vivado™ ライセンスの柔軟性向上

2026.1 リリースより、AMD Vivado™ Design Suite には新しい階層型ライセンス オプションが導入されます。これにより、必要なデバイス ファミリや機能に対してのみ支払うという柔軟な選択が可能になります。なお、Vivado エンタープライズに変更はありません。

AMD Vitis™ 統合ソフトウェア プラットフォームのライセンス体系

Vitis エンベデッド ソフトウェア

標準的なエンベデッド ソフトウェア開発にライセンスは不要。

Vitis HLS

C 合成/シミュレーションにライセンスは不要。生成された RTL のコンパイルには有効な Vivado Design Suite ライセンスが必要。

高性能 DSP 向け AI エンジン開発 (AIE/AIE-ML/AIE-ML v2)

AI エンジン ツール ライセンス (無料) および Vivado エンタープライズ (無期限) または Vivado Pro (サブスクリプション) ライセンス

Vitis システム デザイン フロー

ハードウェアのリンク作業と実装には、有効な Vivado Design Suite ライセンスが必要。
AI エンジンベースのデバイスには、Vivado エンタープライズ (無期限) または Vivado プロ (サブスクリプション) ライセンスが必要。

Vitis Model Composer

Vitis Model Composer ライセンスおよび有効な Vivado Design Suite ライセンスが必要。
これらのアップデートにより、エンベデッド開発、AI エンジン開発、そしてシステム レベル開発のワークフロー全体において、より優れた柔軟性が提供されます。

Vitis ソフトウェア プラットフォーム開発環境

AMD Vitis™ ソフトウェア プラットフォームは、FPGA ファブリック、Arm® プロセッサ、および AI エンジンを対象とした設計のための開発環境です。AMD Vivado™ Design Suite と連携して動作し、より高い抽象度の開発環境を提供します。

Vitis ソフトウェアには、Arm プロセッサ上で C/C++ アプリケーションを開発するための Vitis Embedded、AI エンジン向けのコンパイラおよびシミュレータ、C/C++ ベースで FPGA IP を開発するための Vitis HLS、Simulink® 上でモデルベース設計を行うための Vitis Model Composer が含まれています。さらに、FPGA または AI エンジンでの実装向けに最適化された DSP、Vision、Solver、Ultrasound、BLAS などの高性能ライブラリも提供されています。

設計およびシミュレーション フロー

Adam Taylor 氏による発表内容: Vitis 統合プラットフォームを使用したステップバイステップのシステム設計

Vitis 統合ヘテロジニアス システム フローを使用したエンベデッド システム ソリューションの作成方法を説明します。

Vitis エンベデッド ソフトウェア開発フロー

(従来の FPGA ファミリではエンベデッド SDK と呼称)

Vivado からプラットフォーム ファイルとしてハードウェアをエクスポート
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アプリケーション コードの開発
Arrow
デバッグとブート イメージの生成

AMD アダプティブ SoC の Arm® エンベデッド プロセッサ サブシステムの C/C++ コード開発は、通常次のフローで行われます。

  • ハードウェア エンジニアが、AMD Vivado™ ML Design Suite を使用してプログラマブル ロジックを設計し、ハードウェアを XSA (Xilinx Support Archive) ファイルとしてエクスポートします。
  • その後、ソフトウェア エンジニアが、このハードウェア デザイン情報をターゲット プラットフォームに組み込み、Vitis エンベデッド ソフトウェアを使用してアプリケーションコードを開発します。

開発者は、Vitis エンベデッド ソフトウェア内でシステム レベルのすべての検証を実行して、アプリケーションを起動するためのブート イメージを生成できます。

詳細は、UG1400 の「エンベデッド ソフトウェア開発用 Vitis ツール」セクションを参照 >

Vitis を使用するシステム デザイン フロー

(ハードウェアおよびソフトウェア)

Vitis System Design Flow Chart

通常、システム設計者が AMD のアダプティブ SoC 内でソフトウェアとハードウェアを統合する場合、このフローを使用します。

このフローは、Arm® エンベデッド プロセッサ上で動作するソフトウェア アプリケーションと、プログラマブル ロジック (PL) および/または Versal™ AI エンジン アレイ上で動作するコンピュート カーネルで構成されるヘテロジニアス エンベデッド システムの設計開発に使用されます。

このフローの内容:

  • ソフトウェア ホスト アプリケーションは C/C++ で記述され、通常はエンベデッド Arm プロセッサ サブシステム上で実行されます。このアプリケーションは、AMD Vitis ランタイム ライブラリで提供されるネイティブ API を利用して、AMD デバイス内のハードウェア カーネルと相互作用します。
  • ハードウェア カーネルは、AMD Vitis™ HLS ツールを使用して C++ から生成、あるいは AMD Vivado™ ML Design Suite を使用して RTL で直接記述できます。

詳細は、UG1393 の「ヘテロジニアス システム デザイン用の Vitis ツール」セクションを参照 >

AMD Alveo™ データセンター アクセラレータ カードを使用する場合、同じシステム設計フローを使用します。ソフトウェア プログラムは x86 ホスト上で実行され、カーネルは PCIe® で接続されたアクセラレーション カードの FPGA で実行されます。

詳細は、UG1393 の「データセンター アクセラレーション用の Vitis ツール」セクションを参照 >

Vitis ヘテロジニアス シミュレーション フロー

使い慣れたツールでシミュレーション
• 既存の MATLAB®、Python™、C++、または HDL テストベンチを使用
• テストベンチの書き換えや新しいワークフローを学ぶ必要がない
• アルゴリズムからハードウェア実装までの反復開発を高速化

AI エンジン + PL の統合シミュレーション (Vitis サブシステム)
• AI エンジンと PL を同時にシミュレーション
• 分断されていたフローを、一貫した単一の手法に統合
• 統合時の問題を早期に検出

HIL (Hardware-in-the-Loop) 検証
• システム レベルの検証時間を短縮
• 実際の I/O をシリコン経由でストリーム処理し、デバッグを高速化
• 最終ハードウェア完成前にエンドツーエンドのスループットを検証

ツールとライブラリ

Vitis エンベデッド

Vitis™ エンベデッドは、エンベデッド Arm プロセッサ上で実行されるホスト アプリケーションを開発するためのスタンドアロンのエンベデッド ソフトウェア開発パッケージです。

Vitis AI エンジン DSP 設計ツール: コンパイラとシミュレータ

AMD Versal™ アダプティブ SoC には、電力効率とリソース効率を最適化しながら高性能 DSP 機能を実装できる AI エンジン アレイが搭載されています。 AI エンジンを FPGA ファブリック リソースと組み合わせて使用することで、高性能 DSP アプリケーションを非常に効率的に実装できます。

Vitis HLS

Vitis HLS ツールは C/C++ で定義した関数を RTL に合成することで、複雑な FPGA アルゴリズムを簡単に作成できます。

このツールは、合成/配置配線用の Vivado Design Suite、およびヘテロジニアス システム デザインとアプリケーション用の Vitis 統合ソフトウェア プラットフォームの両方に密接に統合されています。

Vitis HLS

Vitis Model Composer

Vitis Model Composer は、MathWorks Simulink® 環境でデザインを短時間で試行できるモデル ベースのデザイン ツールです。

このツールでは、AI エンジン ブロックとプログラマブル ロジック (HDL/HLS) ブロックを組み合わせてデザインを構築し、シミュレーションを実行することも可能です。

Vitis ライブラリ

Vitis ライブラリ

C/C++ で記述された既存アプリケーションに最小限のコード変更を加えるだけですぐに高速化を実現できる、パフォーマンスに最適化されたオープンソース ライブラリです。

ドメイン特化のアクセラレーション ライブラリをそのまま利用して要件に合わせて変更することも、アルゴリズム構築ブロックとして利用して独自のアクセラレータを開発することも可能です。

AMD Vitis™ 2026.1 の新機能

AMD Versal™ AI エンジンを活用したデザイン フローの強化

(AIE、AIE-ML、AIE-ML v2 に適用)

  • DSP ライブラリ関数の新規追加/改善 (コレスキー分解や QRD などの行列演算を含む)
  • AI エンジン API の強化 - Versal AI エッジ シリーズ Gen 2 向けの新規および強化されたデータ型
  • AIE コンパイラの改善 (デバッグ性を高めるコード カバレッジ、および QoR をさらに最適化するための Xchess プラグマの追加など)
Versal AI エンジン デザインの検証が容易
  • C++ テストベンチに対する Vitis 論理シミュレーションのサポート (EA)、および MATLAB® と Python™ のプロダクション サポート
  • Vitis Hardware in the Loop のプロダクション版 (MATLAB および Python 対応)
AI エンジン DSP デザイン向け Vitis Model Composer の機能強化
  • GEMM/GEMV、Hadamard、Kronecker、テンソル積、および関数近似を含む、新しい AIE ベースの DSP ライブラリ ブロックの追加
  • SSR FFT、Vector xFFT、強化された FIR Compiler、および DSP58/DSPFP32 サポートを含む、HDL DSP 関数の拡張
エンベデッド開発向け Vitis IDE のアップデート
  • デバッグ機能と使いやすさの向上
  • プロダクション版 Theia AI チャット機能

リソース