最新の「Top500」リストにランクインしたAMD搭載スーパーコンピューターの台数は、前年比39%増の140台に。
世界で最もエネルギー効率の高いスーパーコンピューター10台のうち8台にAMDが搭載
2023年11月14日、カリフォルニア州サンタクララ発 ―AMD（米国本社：米カルフォルニア州サンタクララ、社長兼CEO：リサ スー）は本日、Supercomputing 23において、ハイパフォーマンス コンピューティング（HPC）における継続的なリーダーシップをアピールしました。AMD EPYC™プロセッサとAMD Instinct™アクセラレータは、多くの世界で最も革新的でエネルギー効率に優れた最速のスーパーコンピューターに選ばれ続けています。AMDは現在、最新の「Top500」リストにある140のスーパーコンピューターをサポートしており、これは前年よりも39%増加しています。さらに、AMDは、最新の「Green500」リストに選ばれた世界で最もエネルギー効率の高いスーパーコンピューターのトップ10のうち8機種をサポートしています。
AMDのデータセンター ソリューション グループ上級副社長兼ゼネラル マネージャーのForrest Norrodは次の通り述べています。「AMDのテクノロジは、世界で最も重要な課題を解決する最前線に立ち続けています。世界中の国立研究所や研究施設とのパートナーシップは、科学的発見を加速させ、健康、エネルギー、物理学などの重要な分野における知見を飛躍的に向上させます。産業界と協力し、性能とエネルギー効率の新たなパラダイムを確立することで、世界中の科学者や研究者が人類の難問に答えようとする画期的な研究を推進できるよう支援します。」
エクサスケールの時代はAMD
AMD EPYCプロセッサとInstinctアクセラレータを搭載したOak Ridge National Laboratory（オークリッジ国立研究所）のFrontierスーパーコンピューターは、「Top500」リストにおいて4回連続で世界最速のコンピューターに選ばれました。最高のパフォーマンスとトップクラスのエネルギー効率を見事に融合させたFrontierは、ユーザーによる運用を開始して1年が経過した現在も、その卓越した性能により影響力のある科学研究を推進し続けています。Frontierで行われている最新の科学プロジェクトには、電力網の最適化に関する新しい研究、効率と性能を向上させる航空機エンジンの新しい設計、ゴードン ベル賞のファイナリスト6件のうち2件が含まれています。
Lawrence Livermore National Laboratory（ローレンス リバモア国立研究所）で、AMD搭載の2番目のエクサスケール級スーパーコンピューター「El Capitan」の設置作業が開始されました。このシステムには、近日リリース予定のAMD Instinct MI300A APUが搭載されます。これは、CPUコアとGPUコア、高帯域幅メモリー (HBM) をすべて1つのパッケージに統合した、初のデータセンター向けAPUです。この革新的な設計により、エネルギー効率とパフォーマンスの飛躍的向上が期待されます。「El Capitan」が稼働すると、倍精度のパフォーマンスで2エクサフロップスを超え、エクサフロップスの壁を超える2番目のAMD搭載スーパーコンピューターになる見込みです。「El Capitan」の詳細については、ローレンス リバモア国立研究所のビデオをご覧ください。
ローレンス リバモア国立研究所のリバモア コンピューティング最高技術責任者（CTO）Bronis R. de Supinski氏は次のように述べています。「El Capitanの設置は順調に進んでおり、世界最高のコンピューティング システムのひとつになることは明らかです。複数のパートナーによるこの巨大な事業は、科学者たちがこれまで夢見ることしかできなかった成果を達成するためのシステムを生み出しています。El Capitanは、AMD Instinct MI300A APUの使用により、驚異的なプログラマビリティ、パフォーマンス、エネルギー効率を向上させ、CPUとGPUの間でデータを繰り返し移動させるという課題をほぼ解消し、私たちのミッション達成に貢献しています。」
よりエネルギー効率の高いコンピューティングを可能にする
HPCにおいて、エネルギー効率は、持続可能性への取り組みを具現化し、また次世代のスーパーコンピューターが優れたパフォーマンスを提供するためにも、業界において最も優先される重要な課題となっています。AMDは、「30x25」の目標に向けて、2020年を起点にAIトレーニングおよびHPC向けのプロセッサとアクセラレータのエネルギー効率を2025年までに30倍向上させることを目指しており[i]、この新たなイノベーションの進歩において、チップ設計とシステムレベルの改善にわたる包括的なアプローチを推進しています[ii]。
AMD EPYCプロセッサとAMD Instinctアクセラレータのエネルギー効率性の高さを示す例として、AMDは最新のGreen500リストの上位10システムのうち8つに搭載されています。そして8つのシステムには、「Frontier」と「Adastra」という2つの最もパワフルなスーパーコンピューターが含まれます。
AIとHPCの融合
AMDはさらに、HPC業界におけるAIのアプリケーションの急速な需要拡大に対応するために必要なハードウェアとソフトウェアのポートフォリオを提供しています。
AMD InstinctアクセラレータとAMD EPYCプロセッサは現在、HPCとAIワークロードの融合に焦点を当てた最新のHPL-MxP Mixed-Precision Benchmarkにおいて、上位2つのシステム、FrontierとLUMIに搭載されています。全体として、AMDをベースとしたシステムは、Frontierが9.95エクサフロップスのHPL-MxPスコアを達成し、LUMIシステムが2.35エクサフロップスに達するなど、リストの上位で明確な勝者となりました。これは、AIワークロードにおけるAMD EPYC CPUとAMD Instinctアクセラレータの継続的な成長と能力を浮き彫りにしています。
ソフトウェアでは、AMDはAIおよびHPCコミュニティとともにオープン ソフトウェア エコシステムを推進し続け、オープン ソフトウェアを通じて新しいアプリケーション、フレームワーク、言語などをサポートするために協力しています。AMD ROCm™ オープン ソフトウェア プラットフォームは進化を続け、複数の大規模HPCおよびAIシステムで活用されています。また、ROCmソフトウェア スタックは、PyTorch 2.0へのデイゼロサポートを提供しており、開発者は、AMDアクセラレータ上で「箱から出してすぐ」に使用できる互換性のあるPyTorchを搭載した広範なAIモデルが利用できます。
AMD Instinct MI300Aのソリューション パートナー
HPEは、AMD Instinct MI300A APUが搭載されたHPE Cray Supercomputing EX255nアクセラレータブレードを発表しました。AIおよびHPCのワークロードに最適なMI300A APUは、AIおよびHPC向けの世界初のAPUアクセラレータとなります。AMDを搭載したHPE Cray Supercomputing EX255aは、HPEのブース#913でご覧いただけます。
さらに、フランスのHPCおよびAI機関であるGENCIは、AMD Instinct MI300AアクセラレータをベースとしたAdastraスーパーコンピューター初の拡張に取り組みます。この将来のAMDベースのパーティションは、フランスの研究者にHPCとAIアプリケーションの統合に向けたサポートを提供するでしょう。
最後に、Evidenは最近、BullSequana XH3000のフルDLCスーパーコンピュータシリーズ用のAMD Instinct MI300A搭載ブレードを開発し、Max Planck Computing and Data FacilityのH1-24に最初のAMD Instinct MI300A搭載スーパーコンピューターを納入する予定です。BullSequana XH3000とAMDのテクノロジを展示するEvidenブース#655でご覧いただけます。
Supercomputing 2023のAMDブース#1117では、HPC向けAMDソリューションの詳細や、AMDのエキスパートとの意見交換いただけます。
参考情報
- AMD EPYCプロセッサの詳細はこちらから
- AMD Instinctアクセラレータの詳細はこちらから
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- 本プレスリリースは、2023年11月14日（現地時間）に米国本社で発表されたプレスリリースの抄訳版です。リリース全文は原文（英語）をご参照ください。
AMDについて
AMDは、ハイパフォーマンス コンピューティング、グラフィックスと視覚化技術において50年以上にわたり革新をもたらしてきました。世界中の何十億人もの消費者、フォーチュン500企業、最先端の科学研究機関が、日常の生活、仕事、遊びを向上させるために、AMDのテクノロジを支持しています。AMD社員は、可能性の限界を押し上げる高性能で適応性の高い製品開発に注力しています。日本AMD株式会社は、AMDの日本法人です。AMDのさらなる詳細は、AMDのウェブサイト、FacebookまたはXをご覧ください。
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