AMD Ryzen™ Threadripper™ PRO プロセッサは、最大 96 個のコアでマルチスレッドのシミュレーションやレンダリングに対応すると同時に、高周波数コアでスレッド数の少ないワークロードにも対応し、最も負荷の高い設計プロジェクトでも迅速に処理します。
Red Bull Media House、卓越したストーリーテリングのために AMD を活用
オーストリアのエナジー ドリンク メーカーである Red Bull の関連会社で受賞歴のある映像制作専門の会社、Red Bull Media House が、AMD Threadripper™ PRO プロセッサを使用して驚くべきイベントの数々をどのように映像に収めているのかをご紹介します。

Red Bull は、世界トップクラスのアスリートたちと彼らの超人的な偉業を紹介することで知られています。オーストリアのエナジー ドリンク メーカーである Red Bull と、特別なイベントを映像に収めている Red Bull Media House (Red Bull の関連会社であり、受賞歴のある映像制作専門の会社) は、そのような偉業に毎日のように関わっています。Red Bull Media House North America のポスト プロダクション、エンジニアリング、テクノロジ部門のディレクターである Stefan Knerrich Rubin 氏は、このような一生に一度のイベントのコンテンツ制作プロセスについて語ってくれました。「課題となる部分はいつも同じです」と Knerrich Rubin 氏は言います。「地球上で最も隔絶された場所にいるアスリート。サンフランシスコ湾にかかる橋の上を走る F1 カー。成層圏から飛び降りるスカイダイバー。それらを可能な限り多くのアングルから撮影する必要があります。なぜなら、チャンスは一度しかありませんから」。
記録と障壁を打ち破る
Knerrich Rubin 氏は、800 万人のオンライン視聴者と一緒に、Felix Baumgartner 氏が成層圏から 39.96 km のフリーフォールに挑戦する様子を見ました。Baumgartner 氏は、航空機を使わずに音速の壁を破ることに成功した初めての人間となり、マッハ 1.25 (時速 1,358 km) に到達するまでに要した時間はわずか 34 秒でした。Red Bull Stratos は音速の壁だけでなく、いくつかの記録も破りました。それは、最高高度からのジャンプ、最高高度の有人気球飛行、YouTube ライブストリームの最多視聴者数です。「Google は、YouTube がクラッシュするのではないかとひやひやしていました」と Knerrich Rubin 氏は振り返ります。「それほど多くの視聴者数だったのです」。文字通り "別世界" のジャンプを捉えることは、非常に難度の高い取り組みでした。「30 台以上のビデオ カメラを用意し、その多くは 4 時間半の間、連続して稼動していました。どれだけの量の映像素材が蓄積されたか想像できるでしょう」と Knerrich Rubin 氏は振り返ります。
入念な計画、パワフルな技術インフラ、高速な処理速度が成功の鍵でした。「もちろん、あの時からテクノロジは飛躍的に進歩しました。当時も今のような機材があれば最高だったでしょうね」

スピードが重要
今でも、同社のプロジェクトがセンセーショナルであることに変わりはなく、また、制作ペースはさらに加速しています。北米のポスト プロダクション チームは、サンタモニカに拠点を置き、常時 10 〜 15 のプロジェクトをこなしています。「早ければ早いほどいい、終わるのは明日よりも昨日がいい」がチームのモットーです。短納期は日常茶飯事で、彼らが手がけたプロジェクトは、イベント終了後数時間以内に投稿されることも珍しくありません。さらに物事を複雑にしているのは、編集者がアメリカ国内外に散らばっていることです。クリエイティブ チームの中にはイギリス、フランス、ブラジルで作業をしているチームもあります。「特に新型コロナウイルスの影響で、高いパフォーマンスを発揮するとともに集中管理されたハードウェアと共有ストレージでリモート作業ができるソリューションを、早い段階から探していました。そして、リモート ゲームの世界で生まれたソリューションを使うことにしたのです」と Knerrich Rubin 氏は説明します。また、仕事を確実にこなすために AMD Ryzen™ Threadripper™ PRO プロセッサも頼りにしています。リモート システムに最適であり、膨大な量のビデオ映像を迅速に処理できるからです。
パワフルなパフォーマンス、多彩なアプリケーション
Red Bull Symphonic シリーズのためにロサンゼルスで実施された、ヒップホップ界の超大物プロデューサー、Metro Boomin 氏とシンフォニー オーケストラのライブ パフォーマンスの撮影および編集は、サンタモニカのシステムが高いパフォーマンスを発揮できることを示す完璧な例となりました。翌日からの編集開始に向けて、Ultra HD のソース映像を 15 台のハイエンド デジタル シネマ カメラから一晩で取り込んで準備する作業は、その後の迅速な編集作業と同様、迅速かつ効率的に実行されました。「AMD Threadripper™ CPU は、スピード、パフォーマンス、柔軟性を備え、インストールも簡単です。コスト パフォーマンスも申し分ありません」と Knerrich Rubin 氏は言います。Threadripper™ PRO 5000 WX シリーズ プロセッサは、Adobe から VIZRT まで、多彩なワークステーションおよびすべての主要なプロフェッショナル アプリケーション向けに設計されています。サンタモニカでは、40 台を超える編集/制作システムが AMD の最もパワフルな CPU で稼動しています。北米の Red Bull Media House のエディター向けには、PRO 16 コアのソリューション、グラフィックス チーム向けには 32 コアのソリューションが採用されています。「編集では、取り込みと編集の前準備、カラー グレーディング、プレイアウトに、あらゆる業界標準のノンリニア編集アプリケーションと VFX プラグインを使用しています」と Knerrich Rubin 氏は説明します。これらのアプリケーションはすべて、AMD Threadripper™ PRO プロセッサの 8 つのメモリ チャネルによって実現される、合理化されたポスト プロダクション ワークフローに依存しています。「私にとって重要だったのは、性能とモデルが適合していること、そしてアップグレードが可能であることです」。

コンテンツ制作の実力者
Red Bull Media House は、世界中でコンテンツ制作に携わっています。毎年、2 万以上のメディア アセット向けに、約 15 万分のビデオ コンテンツを制作しています。200 以上の分野で 850 人以上の著名人、世界 175 か国で 1,500 以上のイベントを取り上げてきました。そして、このストーリーテリングに欠かせないのが、AMD の技術です。壮大なスタントを収めた 2 分間のショート フィルムから、感動的な人物像を描く長編ドキュメンタリー映画まで、受賞したコンテンツはすべて、アスリートやアーティストがビジョンやアイデアを追求する姿を紹介するという Red Bull Media House チームの使命を支える適切なツールを必要としています。
ケース スタディに関する情報
Redbull Media House North America が必要とするもの
- リモート コラボレーション用 OS
- 優れたコスト パフォーマンス
- インストールのしやすさ
- 維持のしやすさ
コンテンツ制作を強力にサポートするための条件をすべて満たすのが、AMD Ryzen Threadripper PRO 5000 WX シリーズ プロセッサです
AMD Threadripper プロセッサによるリッピング
AMD Ryzen Threadripper PRO プロセッサは、マルチスレッド シミュレーションやレンダリング用に最大 64 コアを提供し、負荷の軽いスレッド作業用に高周波数コアも備えています。
このプロセッサは、最も要求の厳しい VFX プロジェクトの迅速な処理をサポートします。
AMD Ryzen Threadripper PRO 5995WX プロセッサを活用することで、アーティストはビデオ編集、色補正、ビジュアル エフェクト、モーション グラフィックスを競合製品のワークステーション プロセッサ1 よりも最大 32% 高速に、前世代の AMD Threadripper PRO2 プロセッサよりも最大 3% 高速に処理できます。
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製品ポートフォリオ
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