概要
最大 10 倍のスカラー演算性能の向上1
複雑な意思決定や同様のワークロードに最大 200k DMIPS の計算能力を提供するよう設計された新しいプロセッシング システムによって、エンベデッド システムの可能性がますます広がります。
業界最高レベルのプログラマブル ロジック
AMD のプログラマブル ロジックを使用すると、任意のセンサーへの接続、低レイテンシの処理機能を簡単に構築し、差別化を図ることができます。
システムを効率化する優れた統合性
ハード実装されたビデオ処理 IP、100 G イーサネット、PCIe® Gen5、および DDR メモリ コントローラーが、スペースと消費電力に制約がある次世代アプリケーションを可能にします。
究極のパフォーマンスを実現
より高い演算性能1、より高速なメモリ2、より高解像度を実現
Versal プライム シリーズ Gen 2 アダプティブ SoC は、ビデオ、制御、およびソフトウェア定義アプリケーション向けに、性能と効率に優れたさまざまなデバイスを提供しています。
		エンベデッド システムをサポート
現在および将来のシステム要件に対応
Versal プライム シリーズ Gen 2 アダプティブ SoC には、業界最高レベルのプログラマブル ロジックが統合されており、エリアと消費電力が制限された中でも性能要件を満たすことができます。
		製品の特長
Versal プライム シリーズ Gen 2 の紹介
Versal プライム シリーズ Gen 2 アダプティブ SoC は、業界最高レベルの Versal プログラマブル ロジックに Arm® CPU を搭載した新しい高性能プロセッシング システム、強化された機能安全性/セキュリティ機能、多様なハード IP を統合し、高性能エンベデッド システムを実現します。
		デバイス/パッケージごとに利用可能な機能の組み合わせについては、データシートの概要を参照してください。
主な特長
デバイス/パッケージの各組み合わせで利用可能な機能については、データシートの概要を参照してください。
プロセッシング システム
最大 8 個の Arm Cortex®-A78AE アプリケーション プロセッサと最大 10 個の Cortex-R52 リアルタイム プロセッサを搭載し、合計 200k DMIPS 以上の演算性能を実現できます。また USB 3.2、DisplayPort™ 1.4、10 GbE、PCIe® Gen5 などのさまざまな通信規格やペリフェラルをサポートしています。
プログラマブル ロジックと I/O
業界最高レベルの Versal プログラマブル ロジックと MIPI C-PHY 対応の新しい高性能 X5IO は、柔軟性の高いリアルタイム処理を可能にし、将来的な変化にも適応できます。
ハードウェア ビデオ エンコード/デコード
機能強化されたビデオ コーデック ユニット (VCU) タイルは、4K60、4:4:4、12 ビット HEVC および AVC のエンコード/デコードをサポートしています。4 Versal プライム シリーズ Gen 2 には、最大 2 つの VCU タイルを搭載したデバイスがあり、前世代と比べて 1080p60 のストリーム数が 2 倍に増え、単一デバイスで最大 8K30 をサポートできます。
DDR5 および LPDDR5X
ハード DDR メモリ コントローラーは、DDR5-6400 と LPDDR5X 8533 および新しいインライン暗号化機能をサポートし、最大 170 GB/s のメモリ帯域幅を提供します。
統合型 GPU
Arm Mali™-G78AE GPU は、最大 268 GFLOPS の演算性能で最大解像度 4K60 のディスプレイ/HMI アプリケーションを実現できます。5 詳細は、ホワイト ペーパーをご覧ください。
その他の Versal アダプティブ SoC の機能
Versal プライム シリーズ Gen 2 製品パンフレット
Versal プライム シリーズ Gen 2 デバイスは、柔軟なリアルタイム センサー処理機能を備え、最小限のフットプリントで極めて高い性能をもたらします。複数チップ ソリューションのオーバーヘッドを排除して、複雑なエンベデッド コンピューティング タスクを簡単に構築する方法を紹介します。
		
		アプリケーションと業界
		ブロードキャスト/業務用 AV
Versal プライム シリーズ Gen 2 デバイスの強化されたビデオおよびグラフィックス機能により、ブロードキャストおよびプロフェッショナル向け AV 機器サプライヤーは、コンテンツのキャプチャからバーチャル プロダクションの実現、ライブ イベントの作成まで、より魅力的な体験を提供できます。
航空宇宙および防衛
Versal プライム シリーズ Gen 2 は、ミッション コンピューティングから、ディスプレイ システム、オンボード ネットワーキング、ソフトウェア無線、飛行制御システム、PNT (位置、ナビゲーション、タイミング)、最先端の検出と追跡機能、センサー フュージョン システムに至るまで、航空宇宙/防衛分野のさまざまなアプリケーション開発に適しています。
		
		医療用画像処理
今日の医療用画像診断装置では、高画質画像、スキャン深度、リアルタイムの結果表示が不可欠な要素となります。Versal プライム シリーズ Gen 2 のようなシステム オン チップ (SoC) ファミリは、特定用途に最適化された演算性能とメモリ性能、プログラマブル ロジック、デジタル信号処理機能、ハード化された機能ブロック、次世代の高速コネクティビティを備えており、医療用画像診断装置の開発に理想的です。
製品仕様
プロセッシング システム
| 2VM3358 | 2VM3558 | 2VM3654 | 2VM3858 | ||
| アプリケーション コア数/リアルタイム コア数 | 8/10 | 8/10 | 4/6 | 8/10 | |
| アプリケーション コア | コアの詳細 | Arm® Cortex®-A78AE、64 KB I (パリティ付き) & D (ECC 付き) L1 キャッシュ、512KB L2 キャッシュ | |||
| クラスターあたりのコア数/クラスター数 | 2/4 | 2/4 | 4/1 | 2/4 | |
| クラスターあたりの L3 キャッシュ (MB) | 1 | 1 | 2 | 1 | |
| システム レベル キャッシュ (MB) | 4 | 4 | 0 | 4 | |
| リアルタイム コア | コアの詳細 | Arm Cortex-R52、32 KB L1 キャッシュ (ECC 付き)、128 KB TCM (ECC 付き) | |||
| クラスターあたりのコア数/クラスター数 | 2/5 | 2/5 | 2/3 | 2/5 | |
| オンチップ メモリ (ECC 付き、MB) | 2 | 2 | 1 | 2 | |
| 高速コネクティビティ | PCI Express® Gen5 x4、USB 3.2、DisplayPort™ 1.4、10G Ethernet、1G Ethernet、UFS 3.1 | ||||
| 一般的なコネクティビティ | CAN/CAN-FD、SPI、UART、USB 2.0、I2C/I3C、GPIO | ||||
プログラマブル ロジック
| 2VM3358 | 2VM3558 | 2VM3654 | 2VM3858 | |
|---|---|---|---|---|
| システム ロジック セル | 206,920 | 492,188 | 695,800 | 1,188,040 | 
| LUT 数 | 94,592 | 225,000 | 318,080 | 543,104 | 
| DSP エンジン | 184 | 700 | 1,428 | 2,064 | 
メモリ、インターフェイス、I/O、トランシーバー
| 2VM3358 | 2VM3558 | 2VM3654 | 2VM3858 | |
|---|---|---|---|---|
| 総 PL メモリ (Mb) | 21.1 | 23.9 | 55.2 | 97.0 | 
| 最大メモリ帯域幅 (LPDDR5X) | 102 GB/s | 136 GB/s | 136 GB/s | 170 GB/s | 
| 100G マルチレート イーサネット MAC | 1 | 1 | 2 | 3 | 
| PL PCIe (Gen5x4) | 1 | 3 | 2 | 4 | 
| 高速暗号化エンジン (HSC) | 0 | 0 | 1 | 0 | 
| 高性能 I/O | 260 | 384 | 288 | 512 | 
| GTYP トランシーバー (PL のみ) | 4 | 12 | 24 | 20 | 
画像/ビデオ処理
| 2VM3358 | 2VM3558 | 2VM3654 | 2VM3858 | |
|---|---|---|---|---|
| ビデオ コーデック ユニット (VCU) タイル | 1 | 1 | 2 | 1 | 
| GPU コア (Arm Mali-G78AE) | 4 | 4 | 1 | 4 | 
すべての開発者向け
AMD は、アダプティブ SoC および FPGA を使用したデザイン向けに、業界をリードするソフトウェアおよびハードウェア開発環境を構築し、使い慣れた強力なツール、ライブラリ、および方法論を備えた包括的なセットを提供しています。
その一例として、Vivado™ Design Suite があります。これは、ハードウェア設計者がコンパイル時間と設計の反復回数を削減しながら、消費電力をより正確に推定するのに役立ちます。さらに、AMD Vitis™ 統合ソフトウェア プラットフォームを使用すると、AMD のアダプティブ SoC および FPGA、その他のツール (コンパイラ、シミュレータなど)、IP、ソリューションを使用して、高度でパフォーマンスに最適化されたシステム設計 (AI エンジン技術を搭載した高性能 DSP を含む) を構築できます。
こうした環境を利用することで、ワットあたりの性能が高いデザインを短期間に構築できます。また、AI サイエンティストから、アプリケーション エンジニア、アルゴリズム エンジニア、エンベデッド ソフトウェア開発者、従来のハードウェア開発者に至るまで、あらゆるタイプの開発者向けに自動化とユーザー制御の両方を提供します。
Vivado Design Suite の大幅な機能強化の詳細については、Versal 対応 Vivado のウェブ ページをご覧ください。
					リソース
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						脚注 
		
		
			
				
					
						
- AMD が社内で実施したプレシリコン段階での性能予測に基づいており、8 個の Arm Cortex-A78AE アプリケーション コア (2.2 GHz) と 10 個の Arm Cortex-R52 リアルタイム コア (1.05 GHz) で構成された Versal AI エッジ シリーズ Gen 2 および Versal プライム シリーズ Gen 2 の各プロセッシング システムの合計 DMIPS を、それぞれ第 1 世代の Versal AI エッジ シリーズおよび Versal プライム シリーズ プロセッシング システムの公開されている合計 DMIPS と比較したものです。Versal AI エッジ シリーズ Gen 2 およびプライム シリーズ Gen 2 の動作条件: 最高スピード グレード、0.88V PS 動作電圧、スプリット モード動作、サポートされる最大動作周波数。第 1 世代 Versal AI エッジ シリーズおよびプライム シリーズの動作条件: 最高スピード グレード、0.88V PS 動作電圧、サポートされる最大動作周波数。実際の DMIP 性能は、市場にリリースされた最終製品によって異なる場合があります。(VER-027)
 
- AMD が社内で実施した分析結果に基づいています。Versal AI エッジ シリーズ Gen 2 と Versal プライム シリーズ Gen 2 の予想されるデータ レートを、それぞれ第 1 世代製品の公開されているサポートされるメモリ データ レートと比較しました。Versal Gen 2 製品のメモリ データ レートは、最終製品リリース時に変更される可能性があります。(VER-032)
 
- AMD が社内で実施したプレシリコン段階での機能安全性目標と性能予測に基づいています。Versal AI エッジ シリーズ Gen 2 および Versal プライム シリーズ Gen 2 のプロセッシング システムを 8 個の Arm Cortex-A78AE アプリケーション コア (2.2 GHz) で構成した場合のアプリケーション プロセッシング ユニット (APU) の合計 DMIPS を評価したものです。動作条件: 最高スピード グレード、0.88V PS 動作電圧、サポートされる最大動作周波数、すべての APU コアはロックステップ モードで動作。実際の性能は、市場にリリースされた最終製品によって異なる可能性があります。(VER-028)
 
- ビデオ コーデック アクセラレーション (HEVC (H.265)、H.264、VP9、および AV1 コーデックを含む) を利用するには、互換性のあるメディア プレーヤーが必要です。(GD-176)
 
- Arm 社が公開している Versal AI エッジ シリーズ Gen 2 および Versal プライム シリーズ Gen 2 デバイスの製品仕様に基づいています。これらのデバイスは、4 コアの Arm Mali-G78AE GPU を使用して構成され、最大動作周波数 1050 MHz、1 演算/1 コア/1 クロックあたり 64 FP32、および 1 演算/1 コア/1 クロックあたり 4 テクセルです。実際の Versal AI エッジ シリーズ Gen 2 およびプライム シリーズ Gen 2 の実際の製品性能は、最終製品リリース時には異なる場合があります。(VER-030)
 
					
				
			
		
	
    
    
        
- AMD が社内で実施したプレシリコン段階での性能予測に基づいており、8 個の Arm Cortex-A78AE アプリケーション コア (2.2 GHz) と 10 個の Arm Cortex-R52 リアルタイム コア (1.05 GHz) で構成された Versal AI エッジ シリーズ Gen 2 および Versal プライム シリーズ Gen 2 の各プロセッシング システムの合計 DMIPS を、それぞれ第 1 世代の Versal AI エッジ シリーズおよび Versal プライム シリーズ プロセッシング システムの公開されている合計 DMIPS と比較したものです。Versal AI エッジ シリーズ Gen 2 およびプライム シリーズ Gen 2 の動作条件: 最高スピード グレード、0.88V PS 動作電圧、スプリット モード動作、サポートされる最大動作周波数。第 1 世代 Versal AI エッジ シリーズおよびプライム シリーズの動作条件: 最高スピード グレード、0.88V PS 動作電圧、サポートされる最大動作周波数。実際の DMIP 性能は、市場にリリースされた最終製品によって異なる場合があります。(VER-027)
 - AMD が社内で実施した分析結果に基づいています。Versal AI エッジ シリーズ Gen 2 と Versal プライム シリーズ Gen 2 の予想されるデータ レートを、それぞれ第 1 世代製品の公開されているサポートされるメモリ データ レートと比較しました。Versal Gen 2 製品のメモリ データ レートは、最終製品リリース時に変更される可能性があります。(VER-032)
 - AMD が社内で実施したプレシリコン段階での機能安全性目標と性能予測に基づいています。Versal AI エッジ シリーズ Gen 2 および Versal プライム シリーズ Gen 2 のプロセッシング システムを 8 個の Arm Cortex-A78AE アプリケーション コア (2.2 GHz) で構成した場合のアプリケーション プロセッシング ユニット (APU) の合計 DMIPS を評価したものです。動作条件: 最高スピード グレード、0.88V PS 動作電圧、サポートされる最大動作周波数、すべての APU コアはロックステップ モードで動作。実際の性能は、市場にリリースされた最終製品によって異なる可能性があります。(VER-028)
 - ビデオ コーデック アクセラレーション (HEVC (H.265)、H.264、VP9、および AV1 コーデックを含む) を利用するには、互換性のあるメディア プレーヤーが必要です。(GD-176)
 - Arm 社が公開している Versal AI エッジ シリーズ Gen 2 および Versal プライム シリーズ Gen 2 デバイスの製品仕様に基づいています。これらのデバイスは、4 コアの Arm Mali-G78AE GPU を使用して構成され、最大動作周波数 1050 MHz、1 演算/1 コア/1 クロックあたり 64 FP32、および 1 演算/1 コア/1 クロックあたり 4 テクセルです。実際の Versal AI エッジ シリーズ Gen 2 およびプライム シリーズ Gen 2 の実際の製品性能は、最終製品リリース時には異なる場合があります。(VER-030)