ACCIONA が AMD を採用して持続可能なインフラストラクチャの建設期間を短縮
ACCIONA は、AMD CPU を使用した持続可能なインフラストラクチャ プロジェクトで電力消費を削減しながら、ノート PC、サーバー、クラウド、ワークステーションのパフォーマンスを向上させました
ACCIONA は、道路、橋、トンネルなど、世界中のインフラストラクチャの持続可能性を高める、というミッションを掲げています。もちろん、環境への影響を極力抑えるためには、自社の IT インフラストラクチャをサステナビリティ目標に見合ったものにすることも必要です。そこで ACCIONA は、エンドユーザー向けのデバイスとデータセンターの両方に AMD のプロセッサを採用し、ワークフローを大幅に向上させると同時に、自社の環境目標も達成しました。
「当社は設計や建設から運用や保守まで、すべてを手がけています」と語るのは、ACCIONA の ANZ ICT グループ責任者、Mark Opitz 氏です。「たとえば、オーストラリアのシドニーのウェスタン ハーバー トンネル プロジェクトでは、戦略を見直すことによって、温室効果ガスの排出量とコンクリートおよび鉄鋼の使用量を 50% 以上削減しました。オーストラリアとニュージーランドには 4,500 人の従業員がおり、売上高は 42 億ドルにのぼります。全世界では、23 か国で 40,000 人の従業員が業務に従事しています。オーストラリアのグループは、ここ 5 年で著しい成長を遂げています。また、公共インフラから送電設備を含む再生可能エネルギーへと、事業の多角化も進めています」
「設計や建設の事業には大量の演算が発生するため、高性能のノート PC、ワークステーション、サーバーが必要です」と Opitz 氏は続けます。「建設プロジェクトでは、演算負荷の高いデジタル エンジニアリング アプリケーションを使用しています。運用と保守においては、国内各地で複数の資産を運用しています。これらの業務の多くは、それぞれ現地のサイトで実施されています。遠隔地の風力発電所や太陽光発電所では、現地での演算や処理も必要です」

AMD の採用によりパフォーマンスの向上と消費電力の削減を実現
「日常業務において、どの従業員にもコンピューター デバイスは欠かせません」と語るのは、ACCIONA の ANZ ICT オペレーションズ マネージャー、Mark Roles 氏です。「Office 365 を使った作業やインターネットのブラウジングのようなシンプルなタスクにも、3D モデルの実行のような複雑なタスクにも、処理能力が必要です。当社にはノート PC が 7,500 台あり、これだけの規模のフリートを稼働するには、限られた予算内で最高の機器が必要です」。こうした要件を考慮した結果、ACCIONA は約 3 年前に AMD のテクノロジに切り替えました。「当社は、現状の環境と、AMD の採用により実現しうる環境を比較検討しました。その結果、デスクトップやノート PC だけでなくサーバー環境でも、Intel よりも AMD を採用したほうがメリットが大きいことにすぐに気づきました」
ACCIONA はノート PC を対象に詳細なテストを実施しました。「Intel の第 10 世代と第 11 世代、そして AMD Ryzen™ 5000 シリーズ プロセッサでベンチマークを実施しました」と ACCIONA の ANZ クラウド サービス アーキテクト、Marc Mendis 氏は言います。「テストでは、CPU-Z、カスタム Python スクリプト、Excel ワークシート、PC Mark などを使用しました。その結果、AMD Ryzen 7 7840HS CPU 搭載の HP ノート PC は、10 ~ 20% 高いパフォーマンスを発揮しました。さらに特筆すべきことは、これらのテストをすべて実行しても、バッテリ残量が 100% から 70% までにしか減らなかったことです。競合のノート PC では、40% にまで低下しました。消費電力はノート PC 1 台あたり 25% 少なく、これは CO2 排出量に換算すると年間 360 メートル トンの削減に相当します」
AMD Ryzen CPU を搭載したノート PC の電力効率は、ワークフローにおいて ACCIONA に大きな恩恵をもたらしました。「現場はかなりの遠隔地なので、AMD Ryzen CPU 搭載ノート PC が 1 回の充電で 8 時間動作するおかげで、リモート技術者の選択肢が広がりました」と語るのは、ACCIONA の ANZ エンドユーザー サービス マネージャー、Dan Cassar 氏です。「インフラ建設では、大規模で複雑な Excel のソリューションが多く使われています。AMD Ryzen プロセッサに移行したことで、紙やスマートフォンでメモを取って事後処理していたのが、デバイスを使って現場で処理できるようになりました」

処理時間が短縮され、さらに複雑な処理も可能に
データセンター インフラストラクチャにおいても同様に、パフォーマンスの優位性が見られました。「当社は AWS からの招待を受け、米国リージョンで初めて第 4 世代 AMD EPYC CPU のロールアウトをテストしました」と Mendis 氏は語ります。「そこで、最も負荷の高いワークロードとして、電力系統のシミュレーション ソフトウェア PSCAD を試しました。以前は並列変数の使用が 2 つまでに制限されていたので、どこまでスケーリングできるか試してみたかったのです。PSCAD はコア間レイテンシに非常に敏感ですが、変数の数を 128 まで上げても、コア間レイテンシがまったく生じなかったことに驚きました。この演算プラットフォームは問題なく処理できました。また、処理時間も 45 ~ 60 分から 20 分にまで短縮できました」
「AWS 上の AMD EPYC CPU は、これまで使ったどのインスタンス タイプよりも高いパフォーマンスを発揮しました」と Mendis 氏は続けます。「仮想ファイアウォールを使って、ネットワーク入力から出力までのパフォーマンスを検証しました。また、最大 1,000 個の同時ファイル共有要求に対応できるかもテストしましたが、ほかのどのソリューションよりも高速でした。その際使用したのは、第 4 世代 AMD EPYC 搭載の AWS M7a インスタンスです。クラウドでは、演算、ネットワーク帯域幅、ストレージ パフォーマンスが重要ですが、この 3 つすべてにおいて優れていました。現在、AWS では第 4 世代 AMD EPYC を、オンサイトでは第 3 世代 AMD EPYC を使っています」
「BIM モデル化チームも、風力発電所のシミュレーションで大幅な性能アップを感じています」と Roles 氏が付け加えます。「これまでは、現場にあるデバイスでシミュレーションしていましたが、タービンがその地域に適しているかどうかの分析データを得るまでに、場合によっては 3 ~ 4 年かかっていました。それが、AMD CPU を搭載した AWS 上で実行されるシミュレーション ソフトウェアを使用することで、分析データを半年ほどで得られるようになりました。おかげで、オーストラリア国内の再生可能エネルギー プロジェクトを迅速に進めることができ、事業に大きく貢献しています」

AMD で完全なデジタル トランスフォーメーション
「現在、多くのプロジェクトでドローンを活用しています」と Cassar 氏が続けます。「たとえば、ドローンが週に 1 回、線路上を飛行して、数千枚の画像を撮影し、それらの画像を Propeller ソフトウェアでつなぎ合わせます。以前はそれを Intel ベースの CAD デバイスで実行しようとしていたのですが、その処理中は CPU 使用率が 100% に達し、8 ~ 12 時間デバイスが使用できなくなっていました。しかも、システム当たりのコストは 6,000 ドルでした。そこで、オーストラリアの Allied 社と提携して、最大 128 GB の RAM を搭載した、16 コアの AMD Ryzen 9 CPU と AMD Ryzen Threadripper CPU を組み合わせた複数のハイエンド ワークステーションを 12,000 ~ 20,000 ドルでカスタム開発しました。その結果、処理時間が 4 時間に短縮され、出力の品質も格段に信頼性の高いものとなりました」
「当社は、変電所と、風力発電所からグリッドまでの送電パイプライン全体を自社設計しています」と Mendis 氏は語ります。「オーストラリアの高温多湿環境では、特に多くの規制要件があります。設計チームはシミュレーションを実行して、さまざまな変数や要素の変更が結果にどう影響するかを確認する必要があります。AMD Ryzen Threadripper CPU を採用する前は、実行できるシナリオは 8 ~ 32 パターンにとどまり、1 回の実行に 60 ~ 80 分かかっていました。それが今では、64 個の変数を使用し、20 ~ 30 分で実行できます。4 倍の速さです。結果を得るまで数日待つことなく、さまざまなアイデアを次々に試し、その日のうちに結果を得られるようになりました」。AMD を採用したことで、電力消費も大幅に削減されました。「こうしたシミュレーションの実行による消費電力が 50% 削減されました」
「グループ全体が、デジタル トランスフォーメーションの途上にあります」と Opitz 氏は語ります。「強力な演算環境を持ち運べるようになったことで、デジタル トランスフォーメーション プロセスがさらに加速し、活用の幅も広がっています」。AMD テクノロジによる成果に大きな手応えを感じた ACCIONA は、全社的な切り替えを計画しています。「まだすべてのハードウェアを AMD の CPU に置き換えたわけではありません」と Roles 氏が補足します。「ですが、今後数年で完全に置き換える見込みです。実質的に、エンドユーザーの演算環境すべて、ローカル サーバーすべてが AMD になります。クラウドはすでに、すべて AMD ベースです。当社のオーストラリア地域の全事業を、AMD 搭載デバイスで運営しようと考えています。適性評価を実施し、比較してみてください。そうすれば、AMD プロセッサがもたらす違いに圧倒されることでしょう。当社も比較検討し、実際に圧倒されました」
Cassar 氏はこう締めくくりました。「迷わずに AMD を試すことをお勧めします」

お客様に関する情報
ACCIONA は、持続可能なソリューションに注力する多国籍インフラ企業で、再生可能エネルギー (風力、太陽光、水力発電)、水資源の管理、インフラ開発を専門としています。1974 年にスペインで創業した ACCIONA は、環境責任への取り組みで知られており、温室効果ガスの排出削減や天然資源の保護を重視しながら、世界各地でプロジェクトを展開しています。世界 23 か国で 40,000 人の従業員を抱え、オーストラリアとニュージーランドでは 4,500 人を擁しています。詳細については、acciona.com をご覧ください。
ケース スタディに関する情報
- 業界:
持続可能なインフラストラクチャの設計、建設、保守 - 課題:
インフラストラクチャ ビジネスのワークフローのデジタル トランスフォーメーションを推進すると同時に、企業としてのサステナビリティ目標を維持する - ソリューション:
AMD Ryzen™ CPU を搭載した HP ノート PC、AMD EPYC™ CPU を採用したサーバーおよび AWS クラウド インスタンス、AMD Ryzen™ 9 CPU 搭載および AMD Ryzen™ Threadripper™ CPU 搭載のワークステーションの導入 - 結果:
ノート PC の処理速度が 10 ~ 20% 向上、消費電力が 25% 削減、電力系の設計シミュレーションでパフォーマンスが 4 倍に向上、線路検査画像のつなぎ合わせにかかる時間が半減。 - AMD テクノロジ概要:
AMD Ryzen™ 7 7840HS CPU
AMD Ryzen™ 9 CPU
AMD Ryzen™ Threadripper™ CPU
第 3 世代 AMD EPYC™ CPU
第 4 世代 AMD EPYC™ CPU - AMD コミュニティ ブログ:
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