お客様は依然としてインフラストラクチャの刷新を望んでいる
コンピューティング環境は変化の渦中にあります。エンタープライズ市場全体に AI が浸透するにつれ、その影響がどのような形で現れるのか明らかになりました。それは、価格の上昇と部品不足です。メモリとストレージのコストが高止まりしているため、お客様は IT と AI 戦略を見直しています。少なくとも 2027 年までは価格が下がる見込みがないため1、多くのお客様はインフラストラクチャの刷新がそもそも可能なのかどうかを検討しています。
お客様は将来を見据えて予算を抑えているため、パートナーの皆様も「大丈夫です。少し様子を見ます」といった答えを聞いたことがあるのではないでしょうか。
とはいえ、何もしなければ、その代償が高く付きます。
古いインフラストラクチャの交換を遅らせると、それ自体が次のようなリスクをもたらします。
- 運用コストの上昇
- 電力効率の低下
- 保守コストの増加
- 最新の AI ワークロードをサポートできない
- セキュリティ/コンプライアンス上のリスク
- 保証/サポート期間の終了
こうした課題に直面したお客様が、パートナーの皆様に支援を求めてくることになります。以下の知見を活用して、お客様の新たなハードウェア投資を支援し、お客様が賢明に購入判断を下せるようにサポートしましょう。
お客様を軌道に乗せる: 適切なガイダンスの提供
ステップ 1: 環境を見直す
これまでお客様は一般的に、最大の需要に対応し、ワークロードに柔軟性を持たせるために、サーバーのメモリをオーバープロビジョニングしてきました。基本的に、お客様は多数のサーバーをプロビジョニングして、少数のアプリケーションのみが必要とする最大限のリソースを準備しておき、必要に応じてワークロードを再配置できるようにしています。そのため、多くの環境は実際の利用状況ではなく、理論上の最大需要に基づいてプロビジョニングされています。
メモリが不足し、高価になっている今、そのような方法を採用できるのは豊富な資産を有する限られた企業だけとなっています。今こそ、お客様と協力してオンプレミス環境とクラウド環境を見直し、使用しているリソース (CPU、GPU、メモリ) を把握して、現実的かつデータに基づいた評価によってワークロードや追加の AI コンピューティングの増大に伴うニーズを予測すべきタイミングです。
AI ワークロードにはバランスの取れたインフラストラクチャ計画が必要
お客様が AI の導入を検討する際に不可欠なのは、新たなワークロードが要件にどのような影響を与えるかを理解することです。AI 関連の取り組みにおいては、往々にして GPU に注目してしまいがちですが、効率的な導入と長期的なスケーラビリティにはメモリと CPU が不可欠です。
AI のワークロードにより、システム メモリとストレージ インフラストラクチャには大きな負荷がかかります。すべてのサーバーにメモリをオーバープロビジョニングすることは費用対効果が低いかもしれませんが、アンダープロビジョニングではボトルネックが生じて、使用率が制限されたりワークロードのパフォーマンスが低下したりする可能性があるため、これも同様に容認できません。
お客様と連携して、AI ワークロードがどの領域で拡大することが予想されるか、データが環境内をどのように移動するか、そしてどのシステムが実際に高いメモリ容量を必要とするかを特定する必要があります。CPU、GPU、メモリへの投資のバランスを適切にとることで、コストを不必要に増加させたりパフォーマンスや応答性を損なったりすることなく AI を導入できるようにお客様を支援できます。
ステップ 2: メモリの影響を受けないワークロードを特定する
基本的なメモリ要件が満たされている場合、ワークロードによっては、メモリ容量を増やしてもその効果が薄いことがよくあります。CPU への依存が高いワークロード、I/O への依存が高いワークロード、またはレイテンシの影響を受けやすいワークロードの場合、メモリ容量を追加しても、多くの場合、コストに見合うだけのパフォーマンス向上は得られません。
ワークロードのパフォーマンスに大きな影響を与えることなく不要なコストを削減できる、より低容量のメモリ構成を検討できるようにお客様を支援しましょう。
ステップ 3: メモリ サイズのプロビジョニングを適正化する
メモリは貴重なリソースであるため、必要なメモリ容量を適切に判断することが極めて重要です。お客様と連携して、メモリへの投資が最大の価値をもたらす領域と、メモリの必要性を安全に削減できる領域を探りましょう。
ミッションクリティカルな高優先度ワークロードには、利用率の急増や将来の成長に対応できる十分なバッファーを確保する必要があります。メモリ要件が低いワークロードの場合は、容量の小さい DIMM を使用するか、メモリ スロットを空けておくことを検討してください (AMD EPYC™ サーバー向け CPU は、空きスロットを含むさまざまなメモリ構成をサポートしています)。
AMD のサポート
メモリ使用率を最適化できる領域をお客様が理解すれば、AMD EPYC サーバー向け CPU を搭載したシステムなど、より高いパフォーマンス効率を達成できるように設計されたプラットフォームの評価を開始できます。
ここで、既存のインフラストラクチャを刷新しようとしているお客様に対して、少ないメモリで優れたパフォーマンスを発揮する AMD EPYC サーバー向け CPU が、老朽化したハードウェアからの魅力的なアップグレードの道筋となることを改めて伝えることができます。競合他社の旧式のハードウェアから最新の AMD EPYC サーバー向け CPU に移行すれば、TCO を最大 29% 削減でき、システムとソフトウェアの投資回収期間は平均で約 2.5 年となります。2
たとえば、メモリ容量を 50% 減らした AMD EPYC 9355P サーバー向け CPU 上で、演算負荷の高い代表的なワークロードを実行しても、パフォーマンスの低下はわずか 1% です。3
演算能力の影響
NGINX、Memcached、FFMpeg、Python の幾何平均
1P 32C AMD EPYC 9355P
50% のメモリ容量削減 ➜ パフォーマンスの低下は 1%
メモリ容量に影響を受けやすいワークロードは、メモリの制約に応じて柔軟に拡張できます。AMD EPYC 9655 CPU を搭載したサーバーは、メモリ容量が 75% でもわずか 6% のパフォーマンス低下で動作することが可能です。4
メモリ容量の影響
SQL Server
OLAP1P 96C AMD EPYC 9655
25% のメモリ容量削減 ➜ パフォーマンスの低下は 6%
50% のメモリ容量削減 ➜ パフォーマンスの低下は 27%
インフラストラクチャのモダナイゼーションは、統合と仮想化密度の向上という機会も生み出します。サーバー数を削減し、効率性を向上させることで、お客様はソフトウェア ライセンス料、電力、冷却、運用コストを削減できるだけでなく、メモリ使用量も最適化できます。より高性能なシステムをより少ない台数購入するだけで済むということは、IT 予算のうちメモリに費やす割合が少なくなることを意味します。
スペース、電力、冷却能力に制約のある組織にとって、インフラストラクチャを効率的に改善できれば、現行のデータセンター能力を向上させるだけで済み、すぐにでも規模拡大に踏み切る必要性はなくなります。AI ワークロードの増加に伴ってインフラストラクチャへの負荷が増大するにつれ、このような運用の効率化は純粋なパフォーマンスと並んでますます重要になっていくでしょう。
お客様の成功に貢献するツールを提供する
AMD は、厳しい市場環境においてお客様をサポートするのに役立つさまざまなツールを提供しています。メモリ予算を適切に設定するために、オンプレミス環境とクラウド環境の両方におけるメモリ要件を見積もるには、次のツールを使用してください。
クラウド インフラストラクチャの場合は、AMD EPYC™ クラウド インスタンス アドバイザーを使用してください。
TCO 分析を実行する場合は、ウェブベースのツールである AMD EPYC™ TCO アドバイザリ ツールを使用してください。これにより、お客様と協力して、現在のメモリ価格だけでなくカスタマイズ可能なメモリ価格に基づき、さまざまな TCO シナリオを分析できます。
AMD は今後もパートナーの皆様およびそのお客様を支援し、業界をリードするパフォーマンスと最適化されたインフラストラクチャを提供し続けます。AMD EPYC サーバー向け CPU のようなハードウェア プラットフォームや、上記のようなツールを使用することで、厳しい市場サイクル下においても、パフォーマンス、拡張性、メモリ効率のバランスを取ることができます。
メモリ価格の高騰はインフラストラクチャの計画に影響を与え続けていますが、モダナイゼーションを遅らせると、長期的な運用効率の低下やコストの上昇を招いてしまう可能性があります。ワークロードの見直し、適切なメモリ サイズへの投資、統合機会の特定などを通じて、パートナーの皆様はお客様の戦略的なモダナイゼーションを支援できます。
詳細については、AMD の担当者にお問い合わせください。
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脚注
- Gartner、『Emerging Issue: Managing Memflation Through 2027』、Joseph Unsworth、2026 年 2 月 27 日
GARTNER は、Gartner, Inc. および/またはその関連会社の商標です。
- 9xx5TCO-025 - このシナリオには多くの仮定と推定が含まれており、AMD の内部調査と最良近似に基づいています。このシナリオ中に示される数値は、情報提供のみを目的とした例であり、実際のテストに対する意思決定の基礎としては使用しないでください。AMD サーバーと温室効果ガス排出量 TCO (総所有コスト) 評価ツール (バージョン 1.56) では、2026 年 3 月 12 日時点において、SPECrate2017_int_base で約 44,600 ユニットの TOTAL_PERFORMANCE を実現するために必要となる特定の AMD EPYC™ と Intel® Xeon® CPU ベースのサーバー ソリューションを比較しています。この分析では、SPECrate2017_int_base スコアが 1640 の 2P AMD 64 コア EPYC 9535 搭載サーバー
(https://spec.org/cpu2017/results/res2025q3/cpu2017-20250728-49231.pdf ) と、SPECrate2017_int_base スコアが 446 のレガシ 2P Intel Gold 32 コア 6338 ベース サーバー (https://spec.org/cpu2017/results/res2023q2/cpu2017-20230423-35994.pdf) を比較しています。
EPYC 9535 の公表されている SPEC スコアは、最大 24 x 64 GB RDIMM から 16 x 64 GB RDIMM (メモリ帯域幅が約 3/4) までメモリの実装量を減らすことによる、パフォーマンスへの影響を考慮して調整されています。ディレートの計算は、内部ラボでの SPECrate®2017_int_base ベンチマーク テストに基づく、SPECrate®2017_int_base の推定スコアを使用しています。
メモリ帯域幅を狭くしたときのワークロード パフォーマンスは、ワークロードの特性とメモリの影響度によって異なります。表示されている結果は、示された特定のワークロードに限定されているため、ほかのワークロードに当てはめないでください。
https://www.carbondi.com/#electricity-factors/、https://www.epa.gov/energy/greenhouse-gas-equivalencies-calculator。その他の詳細については、https://www.amd.com/ja/legal/claims/epyc.html#q=9xx5TCO-025 をご覧ください。
- 9xx5-281: メモリ バウンドではない 4 件の Phoronix ワークロード結果の幾何平均で、2026 年 4 月 1 日時点の Phoronix Test Suite 有償テストに基づいています。
ワークロード構成: Memcached - Set と Get の比率: 1:10 (処理数/秒)、nginx - 接続数: 500 (リクエスト数/秒)、Timed FFmpeg Compilation - コンパイル時間 (秒)、Timed CPython Compilation - ビルド構成: リリース済みビルド、PGO + LTO 最適化 (秒)
1P 32C AMD EPYC 9355P 搭載のプロダクション システム、BIOS 3.8、2 x 3841 GB SAMSUNG MZWLO3T8HCLS-00A07、2 x Broadcom NetXtreme BCM5720 PCIe、Ubuntu 26.04 6.19.0-9-generic (x86_64)、GCC 15.2.0、SMT=on、メモリ構成: 12x64 GB DDR5-6400 (6000 MT/秒時)、6x64 GB DDR5-6400 (6000 MT/秒時) メモリ使用率 50% と 100% のワークロードの相対正規化 (HIB) memcached 5581297.57 5601003.16 0.996 nginx 348480.18 347401.43 1.003
ffmpeg 22.912 22.679 0.99
python 203.185 202.906 0.999
幾何平均 0.997
- 9xx5-282: MySQL TPC-H 派生ワークロード (SQL Server OLTP ブローカレッジ) は、2026 年 4 月 1 日時点での AMD 社内測定に基づく推定値です。MySQL TPC-H ワークロードは、TPC-Benchmark™ Standard から派生したワークロードです。結果が TPC-H Benchmark Standard に準拠していないため、公開されている TPC-H™ 結果と比較することはできません。
ワークロード構成: MySQL 8.0.39、SF3000
1P AMD EPYC 9655 搭載のリファレンス システム (合計 96 コア)、Ubuntu 24.04.2 LTS (Linux 6.8.0-60-generic)、BIOS RVC100DB、SMT=on、Mitigations=off、電力決定モード、メモリ構成: 12x128 GB DDR5-6400 (100% 容量)、12x96 GB DDR5-6400 (約 75% 容量)、
12x64 GB DDR5-6400 (約 50% 容量)
DIMM スコア相対値
128 2065198.0 1.00
96 1949138.6 0.95
64 1500947.6 0.73
メモリ容量を減らしたときのワークロード パフォーマンスは、ワークロードの特性とメモリの影響度によって異なります。表示されている結果は、テストされた特定のワークロードに限定されているため、ほかのワークロードに当てはめないでください。これらの特定の結果に影響を与える変数には、システム構成、ソフトウェア バージョン、および BIOS 設定が含まれますが、これらに限定されるものではありません。TPC、TPC Benchmark、および TPC-H は、Transaction Processing Performance Council の商標です。
- Gartner、『Emerging Issue: Managing Memflation Through 2027』、Joseph Unsworth、2026 年 2 月 27 日
GARTNER は、Gartner, Inc. および/またはその関連会社の商標です。 - 9xx5TCO-025 - このシナリオには多くの仮定と推定が含まれており、AMD の内部調査と最良近似に基づいています。このシナリオ中に示される数値は、情報提供のみを目的とした例であり、実際のテストに対する意思決定の基礎としては使用しないでください。AMD サーバーと温室効果ガス排出量 TCO (総所有コスト) 評価ツール (バージョン 1.56) では、2026 年 3 月 12 日時点において、SPECrate2017_int_base で約 44,600 ユニットの TOTAL_PERFORMANCE を実現するために必要となる特定の AMD EPYC™ と Intel® Xeon® CPU ベースのサーバー ソリューションを比較しています。この分析では、SPECrate2017_int_base スコアが 1640 の 2P AMD 64 コア EPYC 9535 搭載サーバー
- 9xx5-281: メモリ バウンドではない 4 件の Phoronix ワークロード結果の幾何平均で、2026 年 4 月 1 日時点の Phoronix Test Suite 有償テストに基づいています。
- 9xx5-282: MySQL TPC-H 派生ワークロード (SQL Server OLTP ブローカレッジ) は、2026 年 4 月 1 日時点での AMD 社内測定に基づく推定値です。MySQL TPC-H ワークロードは、TPC-Benchmark™ Standard から派生したワークロードです。結果が TPC-H Benchmark Standard に準拠していないため、公開されている TPC-H™ 結果と比較することはできません。
(https://spec.org/cpu2017/results/res2025q3/cpu2017-20250728-49231.pdf ) と、SPECrate2017_int_base スコアが 446 のレガシ 2P Intel Gold 32 コア 6338 ベース サーバー (https://spec.org/cpu2017/results/res2023q2/cpu2017-20230423-35994.pdf) を比較しています。
EPYC 9535 の公表されている SPEC スコアは、最大 24 x 64 GB RDIMM から 16 x 64 GB RDIMM (メモリ帯域幅が約 3/4) までメモリの実装量を減らすことによる、パフォーマンスへの影響を考慮して調整されています。ディレートの計算は、内部ラボでの SPECrate®2017_int_base ベンチマーク テストに基づく、SPECrate®2017_int_base の推定スコアを使用しています。
メモリ帯域幅を狭くしたときのワークロード パフォーマンスは、ワークロードの特性とメモリの影響度によって異なります。表示されている結果は、示された特定のワークロードに限定されているため、ほかのワークロードに当てはめないでください。
https://www.carbondi.com/#electricity-factors/、https://www.epa.gov/energy/greenhouse-gas-equivalencies-calculator。その他の詳細については、https://www.amd.com/ja/legal/claims/epyc.html#q=9xx5TCO-025 をご覧ください。
ワークロード構成: Memcached - Set と Get の比率: 1:10 (処理数/秒)、nginx - 接続数: 500 (リクエスト数/秒)、Timed FFmpeg Compilation - コンパイル時間 (秒)、Timed CPython Compilation - ビルド構成: リリース済みビルド、PGO + LTO 最適化 (秒)
1P 32C AMD EPYC 9355P 搭載のプロダクション システム、BIOS 3.8、2 x 3841 GB SAMSUNG MZWLO3T8HCLS-00A07、2 x Broadcom NetXtreme BCM5720 PCIe、Ubuntu 26.04 6.19.0-9-generic (x86_64)、GCC 15.2.0、SMT=on、メモリ構成: 12x64 GB DDR5-6400 (6000 MT/秒時)、6x64 GB DDR5-6400 (6000 MT/秒時) メモリ使用率 50% と 100% のワークロードの相対正規化 (HIB) memcached 5581297.57 5601003.16 0.996 nginx 348480.18 347401.43 1.003
ffmpeg 22.912 22.679 0.99
python 203.185 202.906 0.999
幾何平均 0.997
ワークロード構成: MySQL 8.0.39、SF3000
1P AMD EPYC 9655 搭載のリファレンス システム (合計 96 コア)、Ubuntu 24.04.2 LTS (Linux 6.8.0-60-generic)、BIOS RVC100DB、SMT=on、Mitigations=off、電力決定モード、メモリ構成: 12x128 GB DDR5-6400 (100% 容量)、12x96 GB DDR5-6400 (約 75% 容量)、
12x64 GB DDR5-6400 (約 50% 容量)
DIMM スコア相対値
128 2065198.0 1.00
96 1949138.6 0.95
64 1500947.6 0.73
メモリ容量を減らしたときのワークロード パフォーマンスは、ワークロードの特性とメモリの影響度によって異なります。表示されている結果は、テストされた特定のワークロードに限定されているため、ほかのワークロードに当てはめないでください。これらの特定の結果に影響を与える変数には、システム構成、ソフトウェア バージョン、および BIOS 設定が含まれますが、これらに限定されるものではありません。TPC、TPC Benchmark、および TPC-H は、Transaction Processing Performance Council の商標です。