Wylie Co.、AMD を活用してハリウッドのエリート級視覚効果を提供
Wylie Co. は、AMD Ryzen™ Threadripper™ PRO プロセッサを搭載した Lenovo ThinkStation ワークステーションにより、レンダリング能力を強化しています
Wylie Co. は、ハリウッドの大ヒット作品やプレミアム ストリーミング コンテンツを専門とする小規模なビジュアル エフェクト スタジオです。同社はカルバーシティの本社から、モントリオール、ニューヨーク、メキシコシティに拠点を置く 50 人の優秀なアーティストを統括しています。業界のベテランで構成されるこの機動力の高いチームは、クリエイターに高度なインタラクティブ エクスペリエンスを提供し、ディレクターと直接協力してクリエイティブなアイデアをリアルタイムで練り上げています。
同スタジオは最近、Apple TV+ のコメディ シリーズ『ザ・スタジオ』の主要ビジュアル エフェクト ベンダーを務めました。エピソード制作の短いスケジュールの中で長編映画並みの品質のビジュアル エフェクトを提供するために、チームは AMD Ryzen™ Threadripper™ PRO プロセッサを搭載した Lenovo ThinkStation ワークステーションを活用しています。このワークステーションは、大規模なインフラストラクチャに伴うオーバーヘッドなしで、巨大な 6K テクスチャ ファイルや複雑な構造シミュレーションを処理するために必要なコア密度とメモリ帯域幅を提供します。これらの高性能プロセッサを制作パイプラインに組み込むことで、Wylie Co. は世界最大級のスタジオに匹敵する映像を生み出しています。
"ワンカット撮影" の課題
『ザ・スタジオ』の制作において、クリエイティブ チームは特殊な技術的要件に直面しました。制作責任者たちは、エピソード全体を "ワンカット撮影"、つまりカットがないように見える長い連続したカメラ ショットで撮影することを意図していました。このスタイルはポストプロダクションで大きな課題となりました。すべての場面転換やセットの拡張のために数千フレームのレンダリングが必要だったからです。
「彼らは、アクションを 1 つの連続したカメラの動きとして撮影し、視聴者が常にその場にいるように感じられることを望んでいました。それは革新的で素晴らしいアイデアでしたが、同時に多くの課題もありました」と Wylie Co. のクリエイティブ ディレクターである Josh Hatten 氏は述べています。
あるシーンでは、架空のスタジオ敷地全体を移動する大規模なドローン ショットが使用されました。地上から始まり、クレーンを経由して、再び下降し、車のクローズアップで終わるというものでした。Wylie Co. は複数の撮影場所をつなぎ合わせ、この 1 つの連続したカメラの動きを作り出しました。
「木々、建物の一部、地上の車など、多くの CG 要素を制作する必要がありました」と Hatten 氏は説明します。「幸いなことに、AMD Ryzen Threadripper CPU を搭載した当社のコンピューターは、膨大なデータを処理しながら、アーティストがすべての要素をインタラクティブに操作できる十分な性能を備えています」
AMD によって高まる挑戦レベル
投げられたブリトーが撮影セット全体の崩壊につながる重要なコメディ シーンでは、クリエイティブ面での難易度がさらに高まりました。このワンショットでは、その瞬間の混乱をリアルに表現するために、複雑な構造シミュレーションと約 20 種類の CG デジタル ダブルが必要でした。
「構造物とその崩壊の仕方を想定しながら、そのショットのシミュレーションをすべて担当しました」と Hatten 氏は言います。「すべてがリアルで、視聴者が納得できるような崩壊の様子でなければなりません」。AMD Ryzen™ Threadripper™ PRO プロセッサにより、チームは負荷の高い構造シミュレーションと照明シミュレーションをローカルで処理し、環境にリアリティを与える細部まで作り込むことができます。
『ザ・スタジオ』のシミュレーション作業には、登場人物たちの主な拠点となる建物の拡張も含まれていました。チームは、建物の上層階をフランク ロイド ライトの建築様式に着想を得た構造に見えるよう設計しました。「ビジュアル エフェクトの存在を意識させてはいけません」と Wylie Co. の CEO である Jacob Morris 氏は説明します。「ビジュアル エフェクトを完全にシームレスでフォトリアルに仕上げることで、俳優の演技や脚本、ストーリーがスクリーン上で生き生きと表現されます」。
AMD が Wylie Co. のレンダー プールの拡張を支援
小規模な専門スタジオである Wylie Co. は、レンダー ノードに無制限の予算をかけられるわけではありません。「私たちは常に最新のツールやテクノロジを把握し、それらを活用してアーティストの能力を何倍にも高めています」と Wylie Co. の 3D 部門責任者である TJ Burke 氏は述べています。リソースを最大限に活用するために、チームは AMD Ryzen™ Threadripper™ PRO プロセッサの多数のコアを利用して 3D データを処理しています。このハードウェアにより、アーティストは 1 台のワークステーション上でレンダリング処理を CPU と GPU に分担させ、同時に実行できます。
「AMD Threadripper CPU の優れた点の 1 つは、その非常に高い処理能力です」と Morris 氏は言います。「ほとんどのコアを CPU レンダリングに割り当て、GPU レンダリング用に少数のコアを確保しています。AMD Threadripper ハードウェアは非常に高性能で、こうした処理に対応できるため、レンダー プールを実質的に 2 倍に拡張できます」
このデュアル レンダリング機能は、現代の映画制作における厳しい納期に対応するために不可欠です。同スタジオにとって、ハードウェアが夜間のレンダリング処理中も確実に動作するという絶対的な信頼が必要です。「私たちが事業を継続できているのは、AMD Ryzen Threadripper CPU なら、レンダリングを実行した際に結果が確実に得られるという信頼感があるからです」と Morris 氏は述べています。
Netflix の映画『ザ・キラー』のような高解像度のプロジェクトでは、極めて高い効率性が求められます。チームは 10 か月をかけて、膨大なテクスチャ ファイルの処理と複雑なシミュレーションを必要とするフォトリアルな 6K デジタル ダブルを制作しました。
「このプロジェクトは負荷の大きいレンダリングばかりでした」と Morris 氏は説明します。「AMD プロセッサを搭載した Lenovo のワークステーションを次々と調達していました」
AMD を活用した AI と機械学習によるイノベーション
Wylie Co. は 2020 年から機械学習を導入しており、AI を活用したフェイシャル キャプチャによって、『シー・ハルク』の主人公の演技をアニメーションに変換しています。Burke 氏は、小規模なチームで厳しいスケジュールに対応するためには、この演算負荷の高いアプローチが不可欠だったと述べました。同スタジオは、AI で機能を強化したロト マット作成ツールなどの社内ツールを開発し、イノベーションを続けています。
Morris 氏は、機動力を維持するにはこうした技術の進歩を積極的に取り入れる必要があると考えています。「AI と機械学習の登場により、膨大なリソースが必要になっています。そこで力を発揮するのが AMD Ryzen™ Threadripper™ PRO プロセッサです」と Morris 氏は説明します。「AMD は、AI 関連の作業に極めて優れた性能を発揮するハードウェアを開発しています。私たちがこうしたことを成し遂げられるのは、負荷の高い 3D レンダリングを処理するために設計されたハードウェアがあるからこそです」
Hatten 氏は、AI を活用して Python スクリプトの作成を支援させ、モデリングとアニメーションの工程間でのデータ移動を自動化することで、手作業によるミスを減らしています。「自動化できるものは、すべて自動化します」と Hatten 氏は説明します。「そうすることで、データ管理に費やす手間を減らし、クリエイティブなプロセスに集中できます」
最終的な仕上げに表れる芸術性
AMD Ryzen™ Threadripper™ PRO プロセッサと Lenovo ThinkStation ワークステーションによって実現する処理速度の向上は、そのまま品質の向上につながります。ビジュアル エフェクト スーパーバイザーの Elliott Brennan 氏は、次のように述べています。「最初の段階で 2 時間短縮できれば、その 2 時間を仕上げの品質向上に充てることができます。それこそが、単に良い作品になるのか、優れた作品になるのかを分ける境目となります」
この高性能な基盤により、Wylie Co. は主要な映画シリーズで多数のショットを担当し、『DUNE/デューン 砂の惑星』と『デューン 砂の惑星PART2』の両作品で、担当ショット数が最多の VFX ベンダーとなりました。『エイリアン:ロムルス』でゼノモーフの尾をアニメーション化する場合も、無重力状態での銃撃戦のシーンを調整する場合も、チームは AMD のテクノロジを活用して制作技術の限界に挑戦しています。
「この業界で成功するには、極めて高い効率性が求められます」と Morris 氏は言います。「業界で可能な限り最高の成果を生み出すには、最先端のハードウェアを積極的に活用する必要があります。私たちにとって、それは AMD Ryzen™ Threadripper™ PRO プロセッサをできるだけ多く導入することを意味します」
お客様に関する情報
Wylie Co. は、経験豊富なビジュアル エフェクト アーティスト兼スーパーバイザーである Jake Maymudes 氏によって 2015 年に設立されました。私たち Wylie Co. は、プロジェクトにはそれぞれに独自の特徴があり、それに合わせたアプローチが必要だと認識しています。受賞歴のある当社のアーティスト チームは、プリビジュアライゼーション、ポストビジュアライゼーション、ビジュアル エフェクトを専門とし、長編映画やテレビ シリーズ向けに印象的なデジタル映像を提供しています。私たちは、卓越したビジュアル エフェクトこそが、人々を引き込むストーリーテリングの中核をなすと考えています。当社の最先端の設備と優秀なチームがシームレスに連携し、制作者のビジョンを実現します。親密なシーンでも壮大なスペクタクルでも、私たちはクリエイティブなアイデアを現実のものにするために尽力しています。ビジュアル エフェクトの未来は、機動力が高く、新しいテクノロジを積極的に取り入れる、アーティスト主導の企業が形成していきます。これからも胸が躍るようなことが起きるでしょう。私たちの使命は、見る人に本物だと信じてもらうことです。詳細については、wylievfx.com をご覧ください。
ケース スタディに関する情報
- 業界:
メディア & エンターテイメント - 課題:
Wylie Co. は、大規模なレンダー ファームを使用せずに、膨大な 6K テクスチャ、構造シミュレーション、夜間のレンダリングを処理しながら、エピソード制作の短いスケジュールの中で長編映画並みの品質のビジュアル エフェクトを提供する必要がありました。 - ソリューション:
AMD Ryzen™ Threadripper™ PRO プロセッサを搭載した Lenovo ThinkStation ワークステーションは、アーティストに高いコア密度と帯域幅を提供し、シミュレーション、照明、3D ワークフローをインタラクティブに操作できる状態に維持しました。 - 結果:
AMD Ryzen™ Threadripper™ PRO プロセッサにより、Wylie Co. は各ワークステーションのレンダリング能力を高め、厳しい納期の中で複雑な "ワンカット撮影" のショット、デジタル ダブル、高解像度の制作物を提供できています。 - AMD テクノロジ概要:
AMD Ryzen™ Threadripper™ PRO プロセッサ - テクノロジ パートナー:
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