概要
高度な信号処理、高いフレーム レート、強力な AI パフォーマンスを実現します
高度な信号処理
医療用超音波診断装置では、チャネル数が多いほど画像の解像度と深度が高くなります。これらは問題の特定と検出に重要な要因となります。そのような機能のために、AMD UltraScale+™ ファミリおよび AMD Versal™ デバイスは、論理セルあたりの DSP 比率を大きく向上させ、デバイス単位で高い信号処理能力を実現します。高速シリアル トランシーバーが、JESD204B 準拠のアナログ フロントエンド コンポーネントに対して電力効率の高い高速インターフェイスを提供するため、パラレル I/O の必要性が大幅に減少し、消費電力も低減します。
高フレーム レートと強力な AI パフォーマンス
チャネル数の増加は難しくなっているものの、AMD は Versal AI Edge シリーズおよび Versal AI Core シリーズのアダプティブ SoC により、合成開口法 (現在レーダーで用いられている手法) や Plane Wave UltraFast 高度画像化技術など、次世代の超音波設計手法を実現しています。これらのデバイスには、AI エンジン アレイのようなアクセラレータが搭載されており、低コストでより高品質の画像を作成し、より優れた熱管理を実現します。これらのデバイスは、タイル化された VLIW-SIMD 高並列アーキテクチャにより、非常に高いフレーム レートと強力な AI パフォーマンスを実現します。
業界でトップクラスの演算密度とワットあたりのパフォーマンス
診療所や病院で利用されてきた超音波装置が、直接現場で利用されることが多くなり、POC (Point-of-Care) 超音波ソリューションのニーズが高まってきました。このため、携帯性と接続性を兼ね備えながら性能を維持する必要があり、ますます難しい課題に直面しています。また、ビームフォーミング性能を達成することだけではなく、リアルタイム画像処理および解析をできるだけ小型かつ低消費電力で実現することも重要です。AMD UltraScale+ コスト重視製品ポートフォリオは、業界をリードする演算密度を最小のフォーム ファクターで提供し、POC およびポータブル超音波プラットフォームで最高のワット性能を実現します。
設計の例
Versal アダプティブ SoC
超音波装置における次世代の超高速画像処理技術は、一般的な逐次的に取得する方法から、球面波または平面波を用いて平面全体の画像を同時に取得する方法へと移行が進んでおり、パラダイム シフトが進行しています。これにより、撮影した画像の中で任意の場所にフォーカス、高品質な 3D/4D 画像を取得、さらに 1 秒間に数千枚の画像を取得できるようになります。
Versal AI エッジや Versal AI コアのデバイスのように AI エンジン ベースのアーキテクチャを搭載した AMD の ACAP プラットフォームでは、128 個のアクティブ エレメントと 200 本の線を認識できる分解能を持つ合成開口や平面波アルゴリズムを実行するビームフォーマーを単一チップで実現でき、心臓画像や腹部画像、その他細部の画像が必要となるあらゆる領域で数百から 1000 fps のスキャン レートを実現します。
Zynq UltraScale+ アダプティブ SoC
小型パッケージ技術「inFO」を採用した最新の ZU1 を含む AMD Zynq UltraScale+ SoC 技術では、並列ビームフォーミングなどの複雑なアーキテクチャの超小型化が可能になります。この SoC 技術と顧客独自の共有ビームフォーミング アーキテクチャを組み合わせることで、小型デバイスに最大 8 つの並列ビームフォーマーを統合できます。このアーキテクチャで実現するシステムは、処理能力という点においては、高性能ラップトップやカート式装置と同等です。
デバイス サポート
ケース スタディ
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AMD アダプティブ コンピューティングと AI ソリューションがハンドヘルド型 HD 超音波スキャンの実現に役立っています。
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