KeyBank、AMD EPYC™ プロセッサを活用して効率化を達成
AMD EPYC™ プロセッサの優れた価格効率性がクラウドのコスト削減に貢献しています。
銀行業務は常に進化し、技術の進歩を活用しています。銀行はいち早くメインフレームを導入し、その後、オンプレミスのデータセンターに移行しました。そして今、業界はクラウドに舵を切っています。
その流れにいち早く乗ったのが KeyBank です。AMD EPYC プロセッサを搭載した Google Cloud インスタンスが登場したとき、同行はクラウド展開の効率をさらに向上できると考えました。

オンプレミスからクラウドへ
「KeyBank は、お客様、ならびに事業の拠点となる地域社会との間に長期的な関係を構築することに重点を置く米国の大手金融機関です」と語るのは、KeyBank 社、クラウド推進プログラム担当リーダーの Tony Rini 氏です。「私たちの事業は、メイン州からアラスカ州にまで及び、オンライン チャネル、コンタクト センター、支店、ATM を通じてサービスを提供しています」
Rini 氏は次のように続けます。「当行のテクノロジ部門は、オペレーショナル エクセレンスと革新的なソリューションの実現に力を注いでおり、従業員とお客様の期待に応えられるソリューションを提供できるよう、安全性と効率性が高いテクノロジを重要視しています。常に環境を自己評価することで、最適化や進化に対する期待に応え続けています。私たちは、以前から強固なオンプレミスのインフラを使ってきました。たとえば、メインフレームで稼動するコア システム、高度に仮想化された分散システム、全社の分析ユーザーに向けた完成度の高いデータ サプライ チェーンなどです」
KeyBank は、クラウドが持つ革新性と弾力性を活かして、自分たちのテクノロジ エコシステムを刷新すると同時に、セキュリティ対策の向上も図りました。「過去 7 年間にわたって Google と良好な関係を築き、新しいテクノロジ ソリューションを追求してきました」と Rini 氏は続けます。「クラウドを採用するにあたって、最初の難題は分析ワークスペースの移行でした。月末に需要が集中するため、オンプレミスのインフラに対して大規模な設備投資の必要性に迫られていました。しかし、月半ばには需要が落ち込みます。Google Cloud が備えている弾力性を活用すれば、当行のニーズをより効果的に満たすことができるとわかり、当初からのクラウドへの移行を推し進めるうえで大きな弾みとなりました」
「当行は、テクノロジを単なる必需品ではなく、差別化要因と捉えようと考えています」と KeyBank 社のクラウド推進プログラム担当のクラウド インフラ リーダーの Robert Kreitzer 氏は語ります。「AMD との関係が始まったのは 20 年ほど前です。AMD が 2005 年にマルチコア プロセッサという選択肢を発表したときに、私たちはすぐにこれが差別化要因になると考え、本腰を入れてその性能をテストしました。その結果、当行は AMD チップを標準のチップとし、私たちが求めていた性能と信頼性を向上させることができました」。同行のクラウド展開の進展に伴い、AMD EPYC プロセッサ搭載の Google Cloud インスタンスが、求められている技術的な差別化を達成できることがはっきりしました。

AMD EPYC CPU によるコストの最適化
「状況に応じてスケール アップしたりスケール ダウンしたりできるクラウド サービスを使用するということは、具体的なメリットがあります」と KeyBank 社のクラウド推進プログラム担当プログラム マネージャーの Christian Gilbertson 氏は語ります。「オンプレミス テクノロジはコスト構成が固定的になっているのに対して、クラウドは使った分だけ支払えばよいという点に大きな価値があります。演算は、最も幅広く使用されているテクノロジ サービス機能の 1 つであるため、私たちはそれにかかるコストを継続的に最適化しようと考えています」
「私たちは Cloud FinOps を実践しており、それがコスト回避と効率性向上の役に立っています。クラウド環境でいかにしてコストを削減するか常に新しい方法を模索しています」と Gilbertson 氏は語ります。「そう考えていた折に、Google のパートナーが、AMD EPYC CPU 搭載の演算インスタンスを活用する機会があることを教えてくれました。パートナーによると、そのインスタンスを使えば、コスト効率がさらに高くなるということでした」と Gilbertson 氏は語ります。
「当行のワークロードには、CPU、メモリ、ストレージのバランスのよさが求められます」と Kreitzer 氏は語ります。「私たちは、Google とのパートナーシップを通じて、移行作業の一部であったワークロードに求められるものを分析し始めました。クラウドに移行すれば必ず安くなるわけではないことを知っていたため、どう導入するか慎重を期さなくてはならないと考えていたところに、AMD が、財務的な目標とパフォーマンスのニーズを両立できそうな選択肢を提示してくれました。そして、2022 年の初頭から、AMD EPYC CPU 搭載のインスタンスの導入に着手しました。今のところ、GCE コアの 25% は AMD になっていますが、今後もその割合が徐々に増えていくと考えています」
「クラウドの場合は、オンプレミスのインフラよりも速く方向転換できますし、大きな投資も必要ありません」と Rini 氏は語ります。「AMD はさまざまな性能を備えていますが、その大きなメリットは価値です。実行するワークロードを増やすために AMD チップセットを検討し始めたのも、それが最大の決め手となりました。また、当行のセキュリティ チームも、AMD チップセットに組み込まれているセキュリティ機能で、クラウド内の重要なワークロードの保護を強化できるのではないかと関心を寄せています」

効率が上がればコストが下がる
「AMD EPYC インスタンスに移行したあと、最初のワークロードから優れたパフォーマンスが見られました」と Gilbertson 氏は語ります。「それ以降、AMD 製品をさらに活用するようになりました。今までのところ、AMD マシン タイプのコアあたりのコスト効率は 8% ほどです。AMD EPYC CPU 搭載の Google Cloud インスタンスに合った用途がある程度わかってきましたが、使えば使うほど、どんどん先に進めることもわかってきました」
Gilbertson 氏は次のように述べました。「私たちは、今後もこのコスト効率のよさを活用していくつもりです。数百から数千に及ぶ vCPU 全般のコスト効率を 8% にしたとすると、大きなコスト削減になります。移行に伴い、AMD マシン タイプの使用頻度を上げていくつもりです」
「企業としての私たちの主な目標の 1 つは、コストを効率化することです。クラウドにかかるコストの最適化を進めるうえで、ワークロードの AMD 演算インスタンスへの移行を通じて AMD とのパートナーシップを拡大することが重要です」と Gilbertson 氏は締めくくりました。

お客様に関する情報
KeyCorp の主要な子会社である KeyBank (本社: オハイオ州クリーブランド) は、米国の地方銀行であり、クリーブランドに本店を置いている唯一の大手銀行です。その資産額は約 1,950 億ドルにおよび、米国の最大手銀行の 1 つに数えられます。ニューヨーク州、一部の沿海州、オハイオ州、西海岸、ワシントン D.C、アラスカ州に事業を展開しており、経営体制と業績報告の基準は、消費者銀行と商業銀行という 2 つの事業部で構成されています。詳細については、www.key.com をご覧ください。
